アメリカが
求めるイラン
に対する武器の
禁輸措置の
延長が
国連の
安全保障理事会で
認められなかったことを
受けて、
トランプ大統領はイラン
に対する
安保理制裁を
復活させる
手続きを
近く始める意向を
明らかにしました。イランが
武器を
輸出入することを
禁じる国連の
措置は、5
年前のイランと
欧米などとの
核合意に
基づき、ことし10
月に
解除されることになっていますが、
アメリカは
措置の
延長を
求める決議案を
安保理に
提出し14
日採決にかけられましたが
中国やロシアの
反対で
否決されました。
これを受けてトランプ大統領は15日の記者会見で、武器の禁輸措置を含めたイランに対する安保理制裁を復活させる手続きを近く始める意向を明らかにしました。
アメリカは、核合意でイランに違反があった場合、合意前の安保理制裁を復活させる「スナップバック」という仕組みを活用する構えで、制裁が復活されればイランが反発を強め緊張が高まるのは必至です。
ロシアのプーチン大統領は情勢の悪化を避けるためとして核合意に関わった関係国によるネット上での首脳会議の開催を呼びかけています。
しかし、トランプ大統領は「今はおそらく開催しない。大統領選挙が終わるまで待ちたい。イランは私が選挙で負けることを願っている」と述べ、開催に否定的な考えを示しました。
制裁の復活をめぐっては、ロシアと中国は核合意を離脱したアメリカに復活を求める権利はないと主張しているのに対してトランプ政権は権利があると訴えていて、イランをめぐる関係国の攻防が今後、激しさを増す見通しです。