決勝は第1セットを1ー6で奪われる苦しい展開でしたが、杉山さんは「第1セットは相手のスタートダッシュが完璧だった。気持ちを立て直して自分のテニスをやり切るというのは難しいことだったと思うが、フットワークを使って回り込んで力強いショットを打とうと食らいつくなど、本当に気持ちの面での成長が見られたと思う」と話していました。
特に試合の流れを引き寄せたポイントとして、第2セットの第3ゲームを挙げ「大坂選手のこれまでの試合経験が生きていた。相手のファーストサーブにミスが出るなど硬さが見られたところでしっかりリターンを返し、長いラリーもペースを落としながら制してピンチをしのいだことが大きかった。フットワークも、ここからよくなっていった」と指摘しました。
また、第3セットについては「ブレークされても気落ちしない気持ちの強さが表れていた。世界ナンバー1の選手と言ってもいいくらい心技体が整っていた」と話しました。
そして、今回の優勝は2年前の優勝とは意味合いが違うとしたうえで「世界1位になったあとコーチを変えるなど難しい時期を乗り越えて、人として成長できたのだと思う。大坂選手はすでにトップ選手だが、まだまだ伸びしろがある。この優勝も、この先に生きると思う」と話していました。