今月9
日に
大阪 西淀川区の
淀川河口付近で
見つかったオスのマッコウクジラは、13
日に
死んだことが
確認され、
大阪市が
紀伊水道沖に
沈めることを
決めています。
クジラは18日に腐敗が進んで体にたまったガスを抜く作業や、状態を確認するための学術調査が行われたあと、およそ30トンのおもりがつけられました。
19日朝5時前、クジラを載せた船は別の船にえい航されて、大阪港を出港しました。
船は午前8時の時点で、兵庫県淡路島の東側を南に進んでいて、午後に紀伊水道沖のクジラを沈める予定の海域に到着する見通しです。
これまでの調査で、クジラは体長が14.7メートル、重さが38トンで、目立った外傷はなかったということです。
水深の深い外洋に生息するマッコウクジラが大阪湾に現れるのは珍しいということで、採取した胃の内容物や歯などをもとに、専門家が年齢や生態を詳しく調べることにしています。
死んだクジラは19日午後、紀伊水道沖でおもりをつけて沈め、海にかえす予定です。
この方法がとられることになったことについて、日本鯨類研究所の田村力さんは「一般的に処理方法としては、砂浜とか陸に埋める方法、細かく切って焼却してしまう方法、そして今回の海に沈める方法の、大きく分けて3つがある。今回のクジラは体長が15メートル、体重もおそらく40トン超えるか超えないかの大きさなので、なかなか陸にあげて、燃やすとかいう方法はとりづらいかなと思う。沈めるにしても、水深が深いところでなければ浮き上がってしまう可能性があるので、確実に沈むようなおもりをつけて沈めるのが大事だ」と話しています。