旧優生保護法訴訟で国に賠償命じる判決熊本地裁 - Easy News

旧きゅう優生ゆうせい保護ほご法ほうのもとで不妊ふにん手術しゅじゅつを強制きょうせいされたとして熊本くまもと県内けんないの70代だいの男女だんじょが国くにに賠償ばいしょうを求もとめた裁判さいばんで、熊本くまもと地方ちほう裁判所さいばんしょは原告げんこくの訴うったえを認みとめ、国くにに賠償ばいしょうを命めいじました。

全国ぜんこくで起おこされている同様どうようの裁判さいばんで、国くにの賠償ばいしょう責任せきにんを認定にんていした判決はんけつは3件けん目めです。

熊本くまもと県けんの78歳さいの男性だんせいと76歳さいの女性じょせいは、昭和しょうわ30年代ねんだいから40年代ねんだいにかけて本人ほんにんや家族かぞくに障害しょうがいがあることを理由りゆうに旧きゅう優生ゆうせい保護ほご法ほうによって不妊ふにん手術しゅじゅつを強制きょうせいされたとして、国くににそれぞれ3300万まん円えんの賠償ばいしょうを求もとめていました。

23日にちの判決はんけつで熊本くまもと地方ちほう裁判所さいばんしょの中なか辻つじ雄一朗ゆういちろう裁判さいばん長ちょうは、国くにの賠償ばいしょう責任せきにんを認みとめ、原告げんこく2人にんに合あわせて2200万まん円えんを支払しはらうよう国こくに命めいじました。

裁判さいばんで、原告げんこく側がわは旧きゅう優生ゆうせい保護ほご法ほうは憲法けんぽうに違反いはんし、重大じゅうだいな人権じんけん侵害しんがいを受うけたと主張しゅちょうしたのに対にたいし、国くに側がわは手術しゅじゅつから20年ねん以上いじょうが経過けいかし、賠償ばいしょうを求もとめる権利けんりが消滅しょうめつしているなどとして訴うったえを退しりぞけるよう求もとめていました。

全国ぜんこくで起おこされている同様どうようの裁判さいばんで、国くにに賠償ばいしょうを命めいじる判決はんけつは去年きょねんの大阪おおさかと東京とうきょうの高等こうとう裁判所さいばんしょに続つづき3件けん目めです。

厚生こうせい労働ろうどう省しょう「判決はんけつ内容ないようを精査せいさ適切てきせつに対応たいおう」

熊本くまもと地方ちほう裁判所さいばんしょが原告げんこくの訴うったえを認みとめる判決はんけつを言い渡いいわたしたことについて、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは「国くにの主張しゅちょうが認みとめられなかったものと認識にんしきしている。今後こんご、判決はんけつ内容ないようを精査せいさし関係かんけい省庁しょうちょうと協議きょうぎしたうえで適切てきせつに対応たいおうしたい」とコメントしています。