政府は
電気料金の
負担軽減策として、1
月に
使用し、2
月に
請求される
分から、
家庭向けで1キロワット
アワーあたり7
円を
補助し、
これによって
平均的な
家庭の
電気料金は1
月の
請求分と
比べて1600
円から1800
円ほど
値下がりします。
大手電力各社は2月に使用し、3月に請求される分について、平均的な家庭の電気料金を27日に発表し、すべての電力会社で前の月と同じでした。
電気料金は高い順に以下のとおりです。
▽中部電力が7369円
▽東京電力が7306円
▽北海道電力が7252円
▽沖縄電力が7027円
▽東北電力が6745円
▽中国電力が6209円
▽四国電力が6095円
▽関西電力が5677円
▽九州電力が5526円
▽北陸電力が4792円
ただ、ことし春以降 再び値上がりの見通し
ただ
東北電力、
北陸電力、
中国電力、
四国電力、
沖縄電力の5
社は、4
月からの
値上げを、
東京電力と
北海道電力も6
月からの
値上げを
国に
申請していて、ことし
春以降、
再び
電気料金は
値上がりする
見通しです。
値上げの幅は国の審査で決まりますが、各社が申請した時点では平均で28%から45%になっています。
このため
電気料金は、1
月に
使用し、2
月に
請求される
分からいったん
値下がりしますが、
早ければ3
月に
使用し、4
月に
請求される
分から
値下げ幅を
上回る値上げが
行われるところが
出てくる
見込みです。
さらに政府は負担軽減策についてことし9月使用分から段階的に縮小するとしていて、補助が減っていくことで電気料金がさらに値上がりする可能性もあります。
“平均的な電気料金”は1年通じて同じ使用量を前提
今回発表された3
月請求分の
電気料金は
東京電力の
場合、
使用量が260キロワット
アワーの
平均的な
家庭で7306
円です。
ただ平均的な家庭の料金の算定にあたっては、1年間を通して同じ使用量を前提にしていますが、実際には季節ごとに大きく異なります。
総務省の家計調査によりますと、全国の2人以上の世帯の電気代は2月の使用分が多く含まれる去年3月が1万6273円と、直近の1年間で最も高くなっています。
一方、6月の使用分が多く含まれる去年7月は9869円と、およそ6400円の開きがあって冬の時期が1年間で電気代が高くなる傾向があります。
節電グッズの売れ行き好調
こうした
中、ホームセンターでは、
少しでも
節電につなげようと
関連商品の
売れ行きが
好調となっています。
東京・青梅市にあるホームセンターでは、暖房の効率を高めようと、熱を通しにくい素材でできたカーテンが例年の2倍ほど売れているということです。
さらに、
電気代を
節約しようと
家の
中で1
か所に
集まって
暖を
取る人が
増えていることから、こたつが
例年の1.3
倍ほど
売れているということです。
埼玉県から訪れた70代の男性は「わが家でも電気代が高くなっているので、冷気も防げるカーテンを買いに来ました」と話していました。
このほか店には、コンセントにつないで家電の電源を入れたり切ったりできるタイマーが販売されていて、消し忘れの防止や待機電力の減少といった効果が期待できるということです。
カインズ青梅インター店の井下博貴さんは「客からも『電気代を節約できる商品はありますか』と聞かれることが多い。関連の商品を使って経済的に優しい暮らしをしていただければと思う」と話していました。
太陽光パネル使ったサービスも
住宅に
太陽光パネルを
設置することで、
料金の
引き下げにつなげようという
動きが
出ています。
東京ガスは都内にある住宅メーカーなどと共同で新築住宅に初期費用がかからずに太陽光パネルを設置できるサービスを提供しています。
このサービスはパネルの使用料金として月5500円を支払えば、日中に発電した電気を家庭で利用できる仕組みです。
提携する
住宅メーカーの
店舗には、
電気代を
下げたいという
客からの
問い合わせが
増えていて、
今年度の
契約件数はすでに
昨年度を
上回り、
過去最高になっているということです。
東京ガスにとっては、家庭で使用されなかった余った電力を買い取ることで電力会社に売却できるメリットがあるということです。
東京ガスのリビング戦略部・太陽光蓄電池担当の小田明翔さんは「太陽光による電気を使うことで購入する電気の量を減らすことができ、家庭にとってもメリットが大きい。脱炭素社会の実現にも貢献できるため、こうした取り組みをさらに広げていきたい」と話していました。
「私にあった料金プランは?」問い合わせ相次ぐ
各社の
電気料金を
比較して
利用者にあったプランを
紹介する
サービスへの
問い合わせが
増えています。
東京にあるベンチャー企業は、大手電力会社や新電力が提供するプランを比較し、利用者にあったものを紹介するサービスを提供しています。
この中には、電力の卸売市場の価格に連動して料金が決まるプランを契約する家庭から、電気代が前の年に比べて2倍近く増えたという相談もあったということです。
会社によりますと、去年11月以降、相談によって契約先を切り替えた件数は前の年の同じ時期の2倍近くに増えているということです。
「エネチェンジ」の曽我野達也取締役は、電力会社との契約内容を利用者がよく理解していないケースもあるとした上で「大手電力会社が契約者が多い規制料金と呼ばれるプランの値上げを申請するなど、契約内容が今後、変わっていく可能性があるので、よく内容を確認してほしい」と話していました。
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Source: NHK
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