相次ぐ値上げ スーパーでは“買い控え”も
いまは値上げ前に仕入れた商品を販売し価格の維持につとめていますが、在庫がなくなりしだい順次、値上げせざるを得ないといいます。仕入れ先からは毎日のように値上げを知らせる連絡が入っていて、今後も値上げが続くということです。
店によると相次ぐ値上げの影響で客の買い控えが起きていて、来店する客の数は前の年よりも1割ほど減ったほか、客が1回に購入する商品の数も前の年と比べ減っているといいます。
福岡県に本社があるすしの販売会社では、去年初めてエビやマグロなど8種類の海産物を使用した恵方巻きを節分の時期に限定して販売しましたが、ことしはホタテを抜いて7種類の具材で販売することにしたということです。 海産物の仕入れにかかるコストの上昇により、同じ具材を使用すると税抜きで1本1500円の商品を300円程度値上げする必要が生じたということです。 会社では、この商品が節分の時期に販売している他の巻きずしに比べ、価格帯が高いこともあり、値上げは消費者の買い控えにつながる恐れがあるとして、具材を減らして価格を据え置くことを決めました。
弁当の調理・配達を行う仙台市の会社では、介護施設や住宅などに届ける高齢者向けの弁当が、売り上げの3割余りを占める主力事業です。 去年春から食材や調味料の値上げが相次ぎ、秋以降は電気料金の値上げで光熱費が前の年の2倍に。1食あたりの利益がほぼゼロというケースもあったということです。 ただ、高齢者の健康のためカロリーや塩分量は一定にする必要があり、量を減らすなどして材料の値上がり分をカバーする「実質値上げ」も難しいのが実情です。 さらに自治体の委託を受けて行っている在宅の高齢者向け事業では、弁当の価格は1食522円と決まっているため、会社側の判断で値上げできないということです。
これは去年10月の7864品目に次ぐ多さとなっていて、信用調査会社は再び値上げラッシュになるとしています。
ことしの平均の値上げ率は16%となっていて、原材料価格の高止まりやエネルギー価格の上昇などが値上げの理由となっています。 信用調査会社は菓子などで「実質値上げ」を行う企業が目立っていると分析しています。 ことし値上げされる品目を詳しくみると、冷凍食品などの「加工食品」が6657品目と全体の55%となっているほか、しょうゆやドレッシングなどの「調味料」が2236品目、輸入ワインなどの「酒類・飲料」が1810品目、「菓子」が944品目などとなっています。 「帝国データバンク」は、「去年上昇したコストをいまだ十分に価格転嫁できていない企業も多く、当面は値上げの動きが続くとみられる」と話しています。
背景にあるのは電気代の高騰です。直近の去年12月の電気代は、前の年の同じ月に比べおよそ50%上昇しました。さらに、現在契約している電力会社からは燃料価格の高騰を理由に3月以降の契約更新ができないと告げられ、新たに契約を検討している別の電力会社からは現在の料金よりも大幅に高くなることが示されたということです。 店では1日から多くのゲーム機について原則、電源を落とし、利用する客自身に入れてもらうようにしました。
恵方巻き「ホタテ抜いて価格据え置き」
“価格転嫁”も“実質値上げ”も難しい現場は
2月は「実質値上げ」含め5463品目が値上げ
なぜ値上げが2月に集中?詳しくはこちら
ゲームセンターも料金2倍に