去年きょねん11月つき、東京とうきょう都立とりつ大学だいがく 南大沢みなみおおさわキャンパスで、この大学だいがくの教授きょうじゅで社会しゃかい学者がくしゃの宮台みやのだい真司しんじさんが刃物はもので切きりつけられ、全治ぜんち6週間しゅうかんの重傷じゅうしょうを負おった事件じけんで、警視庁けいしちょうは、事件じけんの翌月よくげつに相模原さがみはら市し南みなみ区くの自宅じたくで死亡しぼうしていたことが分わかった41歳さいの無職むしょくの男おとこが、事件じけんに関かかわったとみて捜査そうさしています。

これまでの捜査そうさで、男おとこの自宅じたくから袋ふくろに入はいったおのが見みつかり、警視庁けいしちょうは、現場げんばの目撃もくげき証言しょうげんや被害ひがい者しゃの傷きずと矛盾むじゅんがないことなどから、襲撃しゅうげきに使つかわれた可能かのう性せいがあるとみて調しらべています。

その後そのごの調しらべで、男おとこが事件じけんのあと、新あらたにナイフを購入こうにゅうしていたことが、捜査そうさ関係かんけい者しゃへの取材しゅざいで分わかりました。ナイフは山林さんりんでの作業さぎょうに使つかわれるもので、事件じけんから1週間しゅうかんほどたって母親ははおやから3万まん円えんをもらい購入こうにゅうしたとみられますが、自宅じたくに届とどいたのは男おとこの死亡しぼう後ごだったため、未み開封かいふうの状態じょうたいで保管ほかんされていたということです。

警視庁けいしちょうは、男おとこが宮みや台だいさんを襲撃しゅうげきしたあとに新あらたに別べつの襲撃しゅうげきを計画けいかくしていた疑うたがいがあるとみて詳くわしく調しらべています。

また自宅じたくには、父親ちちおやが購入こうにゅうした、宮台みやのだいさんが共著きょうちょ者しゃとなった書籍しょせきがあったということで、事件じけんの動機どうきと関かかわりがあるのかについても捜査そうさしています。

この中なかで、宮台みやのだいさんは「朝あさ9時じに警察けいさつから容疑ようぎ者しゃの遺体いたいの写真しゃしんを見みせられた。目めや眉毛まゆげ、体型たいけいなど間違まちがいないと思おもった。心当こころあたりや接点せってんはない」と話はなしました。

その上うえで「今回こんかいの襲撃しゅうげきが個人こじんを標的ひょうてきとしたものなのか無差別むさべつなのか大おおきな議論ぎろんがあるが、それによって問題もんだい、事件じけんの筋すじ読よみが違ちがってくる。そういう意味いみでも容疑ようぎ者しゃが亡なくなったことはかなり残念ざんねんだ。日本にっぽん社会しゃかいにどういう動機どうきを持もつ人物じんぶつがいるのかどういう人ひとたちが何なにをどう受け取うけとるのかを分析ぶんせきするのに役立やくだつはずだった。今後こんご、どれだけ動機どうきがわかるのか興味きょうみをもっている」と話はなしていました。