日本から盗まれ韓国に持ち込まれた仏像を巡る控訴審で、韓国の高裁は所有権を主張する韓国の寺への引き渡しを命じた一審判決を取り消しました。
この裁判は、長崎県対馬市の寺から盗まれ韓国に渡った仏像を巡り、所有権を主張する韓国の寺が「盗品」として保管する韓国政府に引き渡しを求めた裁判の控訴審です。
大田(テジョン)高裁は1日、「日本側の取得時効が成立している」として、所有権は日本の寺にあると判断し、韓国の寺への引き渡しを命じた一審判決を取り消しました。
原告の韓国の寺は早速、判決を不服として上告するとしています。
一方、松野官房長官は、この仏像の所有権を訴えてきた長崎県対馬市の寺の住職の主張に沿った判決が出されたと評価しました。
そのうえで、日本に早期返還されるよう韓国政府に働き掛けていく考えを示しました。