これについて、アメリカ国防こくぼう総省そうしょうのライダー報道ほうどう官かんは3日にち、記者きしゃ会見かいけんで、気球ききゅうは偵察ていさつ用ようのものだという認識にんしきを改あらためて示しめし、中国ちゅうごく側がわの発表はっぴょうに反論はんろんしました。

国防こくぼう総省そうしょうによりますと、気球ききゅうは進路しんろを変更へんこうし、現在げんざい、アメリカの中央ちゅうおう部ぶの上空じょうくうを東ひがしに移動いどうしているということです。

この問題もんだいを受うけて、予定よていしていた中国ちゅうごくへの訪問ほうもんを急きゅうきょ延期えんきしたアメリカのブリンケン国務こくむ長官ちょうかんが記者きしゃ会見かいけんし、「中国ちゅうごくが偵察ていさつ用ようの気球ききゅうを飛とばしたことは容認ようにんできないし無む責任せきにんだ」と述のべて、中国ちゅうごく側がわを強つよく非難ひなんしました。

一方いっぽうで「開ひらかれた意思いし疎通そつうが引き続ひきつづき重要じゅうようだ。状況じょうきょうが整ととのえば中国ちゅうごくに行いくつもりだ」と述のべ、外交がいこう的てきな関与かんよを続つづけていく考かんがえを強調きょうちょうしました。

バイデン政権せいけんとしては、両国りょうこくの意図いとしない衝突しょうとつを避さけるため、対話たいわを継続けいぞくしたい考かんがえで、中国ちゅうごく側がわの反応はんのうが注目ちゅうもくされています。

気球ききゅうの扱あつかいをめぐっては、ブリンケン長官ちょうかんが「領空りょうくうから追い出おいだすことが第だい1の課題かだいだ」と述のべる一方いっぽう、野党やとう・共和党きょうわとうなどからは撃墜げきついすべきだという声こえも出でています。

また、中国ちゅうごく外務省がいむしょうは4日にち、報道ほうどう官かんの談話だんわを発表はっぴょうし「不可ふか抗力こうりょくが引き起ひきおこした不測ふそくの事態じたいで、中国ちゅうごくは一貫いっかんして国際こくさい法ほうを順守じゅんしゅし故意こいに主権しゅけん国家こっかの領土りょうどや領空りょうくうを侵犯しんぱんしたことはない。アメリカの一部いちぶの政治せいじ家かやメディアがこの問題もんだいを利用りようして中国ちゅうごくを攻撃こうげきし中傷ちゅうしょうすることに断固だんことして反対はんたいする」としています。

そのうえで「訪問ほうもんは米べい中ちゅう双方そうほうが正式せいしきに発表はっぴょうしたものではなく、アメリカが関連かんれんした情報じょうほうを発表はっぴょうするのはみずからの事情じじょうによるもので、われわれはそれを尊重そんちょうする」としました。