

2人の子どもがいる40代の女性
「卵はメインの食材以外にも揚げ物など、見えないところでたくさん使うもので、常にないと困ります。ほかの食材に替えることもできないので、家に残っていても特売の日にまとめて買うようにしています」
「ここまで高値になるのは初めてで、特売もできず売れ行きは通常の半分くらいになっています。暖かくなり、鳥インフルエンザが落ち着いて出荷量が戻るのを待つしかないです」
農林水産省によりますと、鳥インフルエンザが猛威を振るい始めた去年10月以降の今シーズン、処分されたニワトリなどの数は、すでに合わせておよそ1478万羽。
ロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響などで、ニワトリのエサとなるとうもろこしなどの価格が高騰していることも背景にあるとみられています。
訪ねたのは東京・大田区の洋菓子店。この時期、ケーキなどの材料として生卵を週におよそ80キロ、仕入れ先の業者から購入しています。
店では去年の秋ごろに小麦や油などの値上がりを受けて、一部の商品について5円から30円ほど値上げしたばかりでしたが、卵の価格の高騰を受けて、さらなる値上げを検討しているということです。
「卵を使わないわけにはいかないので、言われた値段で買うしかありません。客は今でもケーキなどを買い控えているので値上げはしたくないですが材料費が上がった分は値上げせざるを得ない状況です」
今シーズンは去年10月に岡山県倉敷市と北海道厚真町で、これまでで最も早い時期に確認されたあと、過去にないペースで発生が相次いでいます。また、これまでに発生がなかった山形県や沖縄県など6つの県でも確認され、全国どこでも発生するリスクが高まっているとしています。 鳥インフルエンザの感染拡大は春ごろまで引き続き警戒が必要です。大量のニワトリが殺処分される中、ヒナからニワトリを育てて、卵の供給体制をもとに戻すまでには一定の時間がかかるとみられ、今後の価格の推移は不透明な状況です。
暖かくなるのを待つしかない?
1478万羽が殺処分 過去最多に
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卸売価格 この30年で最高値に
卵を使わないわけにはいかない
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