2021年ねん11月がつに500円玉えんだまが新あたらしくなりました。すっかりキャッシュレスでもう硬貨こうかは持もち歩あるかない、なんて人ひとも多おおいかと思おもいますが、毎日使まいにちつかっていても、500円玉えんだまをしげしげと見みることはありませんよね。観葉植物かんようしょくぶつの販売はんばいや情報発信じょうほうはっしんを行おこなう東京寿園とうきょうことぶきえんが行おこなったアンケート調査ちょうさでは、500円玉えんだまに描えがかれている植物しょくぶつが何なにかを知しっている人ひとは1割わりもいませんでした。みなさんは、わかりますか？

花はなを買かったことがある300人にんを対象たいしょうに行おこなったこの調査ちょうさでは、新しん500円玉えんだまを使つかったことがある人ひとは47.4パーセントいました。使つかってないと断言だんげんした人ひとが14.4パーセントでしたが、「気きにしてない」、つまり使つかったかどうかわからないという人ひとが38.2パーセントもいるので、実際じっさいはもっと多おおいはず。

しかし、500円玉えんだまに描えがかれた花はなを知しっていた人ひとはわずか7.8パーセント。見みれば「ああ、あれね」とわかると思おもいます。見みても何なんの花はなかわからない人ひとも少すくなくないかも。とにかく印象いんしょうが薄すすいのはたしかです。100円玉えんだまは桜さくらなので馴染なじみが深ふかいせいか、約やく3割わりの人ひとが知しっていました。

答こたえは「桐きりの花はな」です。なぜ桐きりなのかと言いえば、中国最古ちゅうごくさいこの詩編しへん『詩経しきょう』に桐きりは鳳凰ほうおうが羽根はねを休やすめる木きとあり、大変たいへんに高貴こうきな花はなだからです。また鳳凰ほうおうは、徳とくの高たかい君主くんしゅが誕生たんじょうするとこの世よに現あらわれると論語ろんごに書かかれていることから、日本にっぽんでも皇室こうしつの紋章もんしょうなどに使つかわれるほど格かくが高たかく、吉兆きっちょうとして尊たっとばれている花はななのです。内閣府ないかくふの紋章もんしょうでもあるため、政府せいふの記者会見きしゃかいけんなどでよく見みかけます。

ちなみに、500円玉えんだまの裏うらには竹たけと橘きつが描えがかれています。竹たけは梅うめや松まつと並ならんで縁起えんぎのいい植物しょくぶつの代表格だいひょうかくですが、120年ねんに1度どしか花はなを付つけない竹たけの実みは鳳凰ほうおうの唯一ゆいいつの食たべ物ものということで、これまた高貴こうきな植物しょくぶつです。橘たちばなは、奥おくゆかしく人徳にんとくのある人ひとの象徴しょうちょうとして家紋かもんにも使つかわれています。つまり、500円玉えんだまはめちゃくちゃ縁起えんぎがいい硬貨こうかということです。お守まもりになりそうですね。