フジテレビの一連いちれんの問題もんだい 第だい三さん者しゃ委員いいん会かい きょう調査ちょうさ結果けっかを報告ほうこく

フジテレビと親会社おやがいしゃのフジ・メディア・ホールディングスは、中居なかい氏しと女性じょせいとのトラブルをめぐる事実じじつ関係かんけいや会社かいしゃの対応たいおうが適切てきせつだったかを検証けんしょうするため、外部がいぶの弁護士べんごしでつくる第三者だいさんしゃ委員いいん会かいを設置せっちしています。

委員いいん会かいはことし1月つきから調査ちょうさにあたってきましたが、31日にち、調査ちょうさ結果けっかを両社りょうしゃの取締役とりしまりやく会かいに報告ほうこくします。

そして、午後ごご5時じから委員いいん会かいの弁護士べんごしが記者きしゃ会見かいけんを開ひらくことにしています。

委員いいん会かいは、中居なかい氏しと女性じょせいとのトラブルへの会社かいしゃの関かかわりや類似るいじするケースがなかったかどうかなどを調しらべてきました。

また、会社かいしゃ側がわがトラブルを把握はあくしたあとも、中居なかい氏しをおよそ1年ねん半はんにわたって番組ばんぐみに起用きようし続つづけたほか、コンプライアンス部門ぶもんへの報告ほうこくが遅おくれるなど、会社かいしゃのガバナンスや人権じんけんへの対応たいおうに課題かだいがあったという指摘してきもあり、第三者だいさんしゃ委員いいん会かいがどう判断はんだんするかが焦点しょうてんとなります。

また、会社かいしゃ側がわも午後ごご7時じから記者きしゃ会見かいけんを開ひらいて、ガバナンスの強化きょうか策さくなどについて説明せつめいする予定よていです。

一連いちれんの問題もんだいを受うけて、来月らいげつ以降いこうも7割わり弱じゃくのスポンサーが自社じしゃのコマーシャルを放送ほうそうするかどうか判断はんだんを保留ほりゅうしていて、フジテレビは、信頼しんらいの回復かいふくに向むけて実効じっこう性せいのある対策たいさくを打ち出うちだせるか問とわれることになります。

専門せんもん家か「報告ほうこく書しょで具体ぐたい的てきなことが語かたられること求もとめられる」

31日にち公表こうひょうされることになっている第三者だいさんしゃ委員いいん会かいの報告ほうこく書しょについて、メディア論ろんが専門せんもんの同志社どうししゃ女子じょし大学だいがくの影山かげやま貴彦たかひこ教授きょうじゅに注目ちゅうもく点てんを聞ききました。

影山かげやま教授きょうじゅは中居なかい正広まさひろ氏しと女性じょせいとのトラブルにフジテレビの社員しゃいんが関与かんよしていたのかどうかと、問題もんだいが発覚はっかくしたあとの会社かいしゃとしての対応たいおうの問題もんだい点てんについて、どう書かかれるかが注目ちゅうもく点てんだとしたうえで「中途ちゅうと半端はんぱなものになっては絶対ぜったいにいけない。報告ほうこく書しょの中身なかみが具体ぐたい的てきか抽象ちゅうしょう的てきかで大おおきな印象いんしょうの違ちがいがあり、いろんな制約せいやくはあると思おもうが、具体ぐたい的てきなことがしっかり語かたられることが求もとめられている。個人こじん情報じょうほうを守まもったうえで報告ほうこく書しょにまとめることはできるはずであり、必須ひっすだ」と指摘してきしました。

また「仮かりに報告ほうこく書しょがフジテレビの対応たいおうについて厳きびしく問題もんだいがあったと明記めいきしているのであれば、フジテレビは真摯しんし（しんし）に受け止うけとめて、これからのアクションに向むけて速すみやかに動うごくことが必要ひつようだ」としました。

さらに、経営けいえい刷新さっしんされた経営けいえい陣じんが、第三者だいさんしゃ委員いいん会かいの報告ほうこく書しょが公表こうひょうされた後のちにどう対応たいおうするのかも注目ちゅうもくすべきだとし「勝負しょうぶはきょうあすだ。フジテレビがどういう対応たいおうをするのか、社会しゃかいは厳きびしく見みている。真摯しんしに番組ばんぐみ作づくりを頑張がんばっている社員しゃいんやスタッフのために経営けいえい陣じんは全力ぜんりょくで頑張がんばってほしい」と話はなしています。

中居なかい氏しをめぐる注目ちゅうもく点てんは

中居なかい正広まさひろ氏しと女性じょせいとのトラブルをめぐる一連いちれんの問題もんだいで、調査ちょうさに当あたってきた第三者だいさんしゃ委員いいん会かいは31日にち、フジテレビや親しん会社かいしゃに調査ちょうさ結果けっかを報告ほうこくします。このうち、中居なかい氏しをめぐる件けんについて何なにが注目ちゅうもく点てんとなるのかをまとめました。

1【トラブル発生はっせいの経緯けいい】

まず、中居なかい氏しと女性じょせいとのトラブルが、どのような経緯けいいで起おきたのかについてです。

女性じょせいはおととし、中居なかい氏しの所有しょゆうするマンションで行おこなわれたバーベキューにフジテレビの幹部かんぶ社員しゃいんから誘さそわれて参加さんかし、その後そのご、別べつの日ひにあった中居なかい氏しとの食事しょくじ会かいの場ばでトラブルが起おきたとされています。

この食事しょくじ会かいについて「週刊文春しゅうかんぶんしゅん」は、幹部かんぶ社員しゃいんがセッティングしている会かいの“延長えんちょう”だと女性じょせいが認識にんしきしていたとして「幹部かんぶ社員しゃいんがトラブルに関与かんよしていた」などと報ほうじていました。

一方いっぽう、フジテレビは1月つきの会見かいけんで、トラブルが起おきた当日とうじつの食事しょくじ会かいについては、幹部かんぶ社員しゃいんへの聞き取ききとりやスマートフォンの調査ちょうさなどで、この社員しゃいんの関与かんよをうかがわせる内容ないようは確認かくにんできなかったとしたうえで「食事しょくじ会かいはこのバーベキューの延長えんちょう線せん上じょうにあるとまでは評価ひょうかするに至いたっておりません」と説明せつめいしています。また、中居なかい氏し自身じしんも「このトラブルについては、当事者とうじしゃ以外いがいの者ものの関与かんよといった事実じじつはございません」と説明せつめいしています。

中居なかい氏しと女性じょせいとのトラブルが起おきた経緯けいいについて第だい三さん者しゃ委員いいん会かいがどう言及げんきゅうするのかが注目ちゅうもく点てんの1つとなります。

2【タレントの接待せったいについて】

さらに、フジテレビが女性じょせいアナウンサーに、意いに反はんしてタレントなどの接待せったいをさせていたのかについてです。

「週刊文春しゅうかんぶんしゅん」は、中居なかい氏しと女性じょせいとのトラブルとは別べつに、フジテレビの幹部かんぶ社員しゃいんが4年ねん前まえ、都内とないの高級こうきゅうホテルの一室いっしつで中居なかい氏しとタレントとの懇親こんしん会かいを催もよおし、女性じょせいアナウンサーを参加さんかさせていたとしています。記事きじでは女性じょせいアナウンサーが、この場ばでタレントから意いに反はんする接待せったいを求もとめられたとしていて、こうしたことが社内しゃないで常習じょうしゅう的てきに行おこなわれていたと報ほうじています。

これについてフジテレビは会見かいけんで「懇親こんしん会かいがあったことは確認かくにんしておりますが、記事きじにあるような目的もくてきであったとの証言しょうげんは得えておりません。第三者だいさんしゃ委員いいん会かいの調査ちょうさに委ゆだねたいと思おもいます」と述のべています。

第だい三さん者しゃ委員いいん会かいが女性じょせいアナウンサーなどによるタレントへの接待せったいの有無うむなどについてどのように判断はんだんするかも焦点しょうてんです。

中居なかい氏し 引退いんたいまでの経緯けいい

一連いちれんの問題もんだいの発端ほったんは、国民こくみん的てきアイドルグループの元もとメンバーで、テレビ番組ばんぐみの司会しかいや俳優はいゆうとして活動かつどうしていた中居なかい正広まさひろ氏しと、女性じょせいとの間までおととしトラブルがあり、解決かいけつ金きんを支払しはらったとする記事きじが去年きょねん12月つき、「女性じょせいセブン」（19日にち発売はつばい）や「週刊文春しゅうかんぶんしゅん」（26日にち発売はつばい）に掲載けいさいされたことでした。

中居なかい氏しは民放みんぽうで複数ふくすうのレギュラー番組ばんぐみを抱かかえていましたが、民放みんぽう各社かくしゃは急きゅうきょ、放送ほうそうをほかの番組ばんぐみに差し替さしかえたり出演しゅつえんシーンをカットしたりするなどの対応たいおうをとりました。

こうした中なか、中居なかい氏しは1月つき9日にち、自身じしんの事務所じむしょのホームページでトラブルがあったことを認みとめ「示談じだんが成立せいりつしたことにより、今後こんごの芸能げいのう活動かつどうについても支障ししょうなく続つづけられることになりました。心こころよりお詫おわびを申し上もうしあげます」などとするコメントを出だしました。

しかし、その後そのごも批判ひはんは収おさまらず、中居なかい氏しが出演しゅつえんしていた番組ばんぐみの放送ほうそう終了しゅうりょうや降板こうばんが相次あいついで決きまり、1月つき22日にち、レギュラー番組ばんぐみはすべてなくなりました。

さらに翌日よくじつ、中居なかい氏しはファンクラブのサイトや事務所じむしょのホームページで芸能げいのう活動かつどうの引退いんたいを表明ひょうめいする文書ぶんしょを公表こうひょうしました。

この中なかでは、これまで携たずさわったテレビ各局かくきょくなどとの打ち切うちきりや降板こうばん、契約けいやく解除かいじょなどに関にかんする会談かいだんがすべて終了しゅうりょうしたとしたうえで「これで、あらゆる責任せきにんを果はたしたとは全まったく思おもっておりません。今後こんごも、様々さまざまな問題もんだい、調査ちょうさに対にたいして真摯しんし（しんし）に向き合むきあい、誠意せいいをもって対応たいおうして参まいります。全ぜん責任せきにんは私わたし個人こじんにあります。改あらためて、相手あいてさまに対にたいして心こころより謝罪しゃざい申し上もうしあげます」などとしていました。