坪つぼ木き教授きょうじゅは「現時点げんじてんの台風たいふうの中心ちゅうしん気圧きあつは930ヘクトパスカル余あまりだが、中心ちゅうしん付近ふきんではこの影響えいきょうで70センチ程度ていど水面すいめんが上あがる。猛烈もうれつな風かぜで海水かいすいが海岸かいがんに吹ふき寄よせられて潮位ちょういがあがる『吹き寄ふきよせ効果こうか』で水位すいいはさらに高たかくなるおそれがあり、危険きけんな状態じょうたいだ。海うみの近ちかくや川かわには近ちかづかないことが重要じゅうようだ」と話はなしていました。

坪つぼ木き教授きょうじゅは「いま台風たいふうの中心ちゅうしんの東側ひがしがわ、四国しこくから関東かんとうにかけて、南みなみから大量たいりょうの水蒸気すいじょうきが流れ込ながれこみ大気たいきの状態じょうたいが極きわめて不安定ふあんていな状態じょうたいになっている。関東かんとうを含ふくむ太平洋たいへいよう側がわのすべての地域ちいきで注意ちゅういが必要ひつような状況じょうきょうで、場合ばあいによっては『スーパーセル』のような激はげしい積乱雲せきらんうん、それに伴ともなう竜巻たつまきが発生はっせいする可能かのう性せいがある。台風たいふうの中心ちゅうしんが遠とおいから大丈夫だいじょうぶということはなく警戒けいかいが必要ひつような状況じょうきょうだ」と話はなしていました。

九州きゅうしゅうの土砂どしゃ災害さいがいに詳くわしい鹿児島かごしま大学だいがくの地頭じとう薗その隆たかし教授きょうじゅは、宮崎みやざき県けんでは、斜面しゃめんが地下ちか深ふかくからえぐられるように崩壊ほうかいする「深層しんそう崩壊ほうかい」などの大だい規模きぼな土砂どしゃ災害さいがいの危険きけん性せいが高たかまっていると指摘してきします。

その理由りゆうとして宮崎みやざき県けんで今月こんげつ15日にちの降ふり始はじめからの雨量うりょうが800ミリを超こえていることをあげています。

2005年ねん9月つきの台風たいふう14号ごうでは宮崎みやざき県けんを中心ちゅうしんに死者ししゃ・行方ゆくえ不明ふめい者しゃが29人にんにのぼりましたが、大だい規模きぼな「深層しんそう崩壊ほうかい」が発生はっせいした宮崎みやざき県けんの椎葉しいば村むらでは総そう雨量うりょうが800ミリを超こえていたということで、今回こんかいも場所ばしょによってはこのときの雨量うりょうに迫せまるか超こえているような状況じょうきょうになっています。

地頭じとう薗その教授きょうじゅは「『深層しんそう崩壊ほうかい』は非常ひじょうに規模きぼが大おおきな現象げんしょうで、崩壊ほうかいする土砂どしゃの量りょうも多おおくなるため集落しゅうらくの近ちかくで発生はっせいすると大だい規模きぼな被害ひがいを引き起ひきおこすおそれがある。今回こんかいはすでに深層しんそう崩壊ほうかいのような大だい規模きぼな崩壊ほうかいが起おきる雨量うりょうに達たっしていることを知しっておいてほしい」としています。

また、「深層しんそう崩壊ほうかい」は雨あめがやんでからも発生はっせいすることがあり、大雨おおあめが一段落いちだんらくしたとしても注意ちゅういを続つづける必要ひつようがあるということです。