警視庁は、今後1週間で警戒レベルを段階的に引き上げ、今月27日の「国葬」当日には、警視総監をトップとする「最高警備本部」を立ち上げることにしています。
ことし5月に日米豪印4か国の枠組み、クアッドの首脳会合が行われた際に設置されたのは、副総監をトップとする「特別警備本部」で、今回はその時の警備より、警戒レベルが上がります。
「国葬」には、国内外から多くの要人が参列することが見込まれているため、不測の事態に備えて最高レベルの態勢をとる方針で、直近では、去年7月の東京オリンピックの開会式で最高警備本部が設置されました。
警視庁は、会場の日本武道館をはじめ、都内にある大使館など、警戒対象となる場所で通常よりも警察官を増やし、都内各地の警察署の署員などによる、臨時の機動隊も編成することにしています。
また、全国から2000人近くの警察官が都内に応援で派遣され、葬儀車列や要人の車列が通る沿道などで警戒に当たることにしています。
海外からの要人が利用する羽田空港の周辺や、大勢の人が集まる都内の主要な駅など、いわゆる「ソフトターゲット」と呼ばれる場所でも、警戒を強化しています。
この際、テロや犯罪の抑止効果があるとされる制服の警察官を前面に立たせる「見せる警備」も実施する方針で、1週間後の「国葬」に向け、都内は厳戒態勢になります。