そのうえで、「われわれはすべての核かく保有ほゆう国こくに対にたいし、ロシアのそのような言い回いいまわしは世界せかいを危険きけんにさらし、容認ようにんできないと明確めいかくにするよう求もとめる」としています。

ロシアと軍事ぐんじ面めんや経済けいざい面めんでつながりが深ふかく伝統でんとう的てきな友好国ゆうこうこくであるインドは、これまでロシア軍ぐんのウクライナからの即時そくじ撤退てったいを求もとめる国連こくれんの決議けつぎ案あんなどの採決さいけつでは繰り返くりかえし棄権きけんしています。

インドのモディ首相しゅしょうは今月こんげつ16日にち、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうとの首脳しゅのう会談かいだんで「今いまは戦争せんそうの時代じだいではないと思おもう」と懸念けねんを伝つたえています。

今回こんかいのジャイシャンカル外相がいしょうの演説えんぜつも、ロシアを支持しじも非難ひなんもしない中立ちゅうりつ的てきなインドの立場たちばを強調きょうちょうした形かたちです。

そして「投票とうひょう結果けっかを尊重そんちょうする」と述のべて、投票とうひょう結果けっかを根拠こんきょにロシアが一方いっぽう的てきに支配しはい地域ちいきの併合へいごうを進すすめる可能かのう性せいを示唆しさしました。

またロシアの記者きしゃがこの地域ちいきの併合へいごうを念頭ねんとうに「自国じこくへの攻撃こうげきを受うけた場合ばあい、それが核兵器かくへいき使用しようの根拠こんきょとなるのか」と質問しつもんしたのに対にたいしてラブロフ外相がいしょうは「悲観ひかん的てきな予測よそくをするつもりはないが、われわれには核かくの安全あんぜん保障ほしょうに関にかんする基本きほん原則げんそくがあり、それはロシアの全ぜん領土りょうどに適用てきようされる」と述のべ、核かく戦力せんりょくの使用しようの可能かのう性せいを明確めいかくには否定ひていしませんでした。

そのうえで「ロシアの当局とうきょくは自分じぶんたちの市民しみんを死しに追おいやっていることを十分じゅうぶんに理解りかいしている。ほかに選択肢せんたくしがないのだ」と指摘してきしました。

そして「動員どういんから逃にげるほうが、侵略しんりゃく戦争せんそうに参加さんかしたとして法廷ほうていで責任せきにんを負おうよりもましだ。ウクライナの捕虜ほりょとなり降伏ごうぶくするほうが、自衛じえいを行おこなうウクライナの武器ぶきに撃うたれて死しぬよりもましだ」と述のべ、ロシア市民しみんに対にたいして招集しょうしゅうを拒こばんだり、動員どういんされたとしても降伏ごうぶくしたりするよう呼よびかけています。

兵役へいえきの拒否きょひや脱走だっそうのほか命令めいれいに従したがわなかったり上官じょうかんに抵抗ていこうしたりした場合ばあい、最大さいだいで15年ねんの禁錮きんこ刑けいを科かすとしています。

今回こんかいの改正かいせいで法律ほうりつに「戦時せんじ中ちゅう」などに加くわえて「動員どういんの期間きかん中ちゅう」という文言もんごんが新あらたに盛り込もりこまれたほか、職業しょくぎょう軍人ぐんじんだけでなく招集しょうしゅうされた予備よび役やくも重おもい刑事けいじ責任せきにんを負おうとしています。

ウクライナでロシア軍ぐんは深刻しんこくな兵員へいいん不足ふそくに陥おちいっているとされるほか、戦闘せんとうへの参加さんかを拒否きょひした兵士へいしが部隊ぶたいを離はなれるなど士気しきの低下ていかも伝つたえられ、プーチン政権せいけんとしては罰則ばっそくを厳きびしくすることで軍ぐんの引き締ひきしめを図はかるとともに、今月こんげつ21日にちに踏み切ふみきった予備よび役やくの動員どういんを確実かくじつに進すすめるねらいもあるものとみられます。

一方いっぽう、ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうについては「イランは中立ちゅうりつ的てきな立場たちばで両国りょうこく間かんの平和へいわ的てきな解決かいけつを信しんじる」とこれまでの主張しゅちょうを繰り返くりかえしました。

これに先立さきだってウクライナ軍ぐんは23日にち、ロシア軍ぐんが使用しようしていたイラン製せいの無人むじん機き、7機きを撃墜げきついしたと発表はっぴょうしましたが、イラン政府せいふは無人むじん機きの供与きょうよを否定ひていしています。

ロシアの独立どくりつ系けいのメディアは、優先ゆうせん的てきな招集しょうしゅうの対象たいしょうではない高齢こうれい者しゃや学生がくせいも動員どういんされ、国防省こくぼうしょうが示しめした30万まん人にんという規模きぼを大幅おおはばに上回うわまわる100万まん人にんが動員どういんされる可能かのう性せいがあると伝つたえています。

また、シベリアのケメロボ州しゅうにある村むらでは、住民じゅうみんの男性だんせいすべてが動員どういんされたとも伝つたえています。

こうした中なか、24日にち、動員どういんに抗議こうぎする活動かつどうが首都しゅとモスクワや第だい2の都市としサンクトペテルブルク、それに極東きょくとうシベリアの都市としなどロシア各地かくちで行おこなわれました。

抗議こうぎ活動かつどうの参加さんか者しゃは治安ちあん部隊ぶたいによって次々つぎつぎと拘束こうそくされ、ロシアの人権じんけん団体だんたいは、日本にっぽん時間じかんの25日にち午前ごぜん3時じすぎの時点じてんで、少すくなくとも32の都市としで740人にん余あまりが拘束こうそくされたとしています。

拘束こうそくされた参加さんか者しゃに招集しょうしゅう令状れいじょうが渡わたされることもあると伝つたえられていて、その合法ごうほう性せいについて記者きしゃに問とわれたロシア大統領だいとうりょう府ふのペスコフ報道ほうどう官かんは「何なにの違法いほう性せいもない」と行為こういを正当せいとう化かしています。

プーチン政権せいけんは市民しみんの抗議こうぎ活動かつどうを力ちからで押さえ込おさえこみながら、あくまでウクライナ侵攻しんこうを続つづける構かまえですが、国民こくみんの間までは不満ふまんが広ひろがっているものとみられます。