29日は今後の値上げが発表されている粉ミルクをおよそ2か月分まとめ買いする人の姿も見られました。
「いつもはなくなりそうになったら買う感じですが、値上がりすると聞いて買いだめをしに来ました。毎日の積み重ねで差が大きくなると思うので、安く買えるうちに買っておこうと思っています」 3か月の男の子と訪れた28歳の母親 「赤ちゃんのためのものを削るわけにはいかないので、外食や自分の嗜好品を我慢しています。世の中の状況を踏まえると値上げは仕方ないと思いますが国や区の補助があると助かります」
雪印ビーンスタークは10月1日から4.8%から7% 明治が11月は7.4%から7.5% アサヒグループ食品は11月から粉ミルクやベビーフードを含むベビー関連商品で4%から12%ほど値上げします。
ロッテはガムやグミなど71の商品を出荷価格で4%から17%ほど順次値上げしています。 また、カルビーが11月1日から「かっぱえびせん」など30の品目の値上げを行い、引き上げ幅は店頭価格で10%から20%ほどの見込みです。
ぺんてるが10月1日から小学生向けの色鉛筆など9の品目を10円から700円ほど値上げします。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが9月15日から家庭用ゲーム機の「プレイステーション5」を5500円すでに値上げしています。
東京 目黒区のおもちゃ店では、取り引きのあるメーカーの多くがことし6月ごろから相次いで値上げをしていて、ことしの初めごろに比べ、店内の商品の4割ほどが値上がりしているということです。 10月もウルトラマンシリーズの「ソフビ人形」が100円近く値上げされる予定で、店長が10月からの値上げを知らせる紙を商品の近くに貼っていました。
「予算を考えると買うのをためらってしまうこともあります」 ウルトラマンシリーズを集めている小学5年生の男の子 「100円近く値上がりするのは少し痛いですが、お菓子を買うのを我慢してこれからも集めたいです」 おもちゃのマミー 吉田夏子店長 「子どもにとって値上げ分の50円や100円は大きなお金なので、値上げを知らず値段ぴったりの分しか持ってこなかった子どもがおもちゃを買えなかったこともありました。胸が痛くなります」
大手保険会社が8月、0歳から6歳までの子どもがいる男女に行ったアンケート調査では「物価高により子育て費用に負担を感じている」と答えた人は85.2%にのぼっています。 調査を行った専門家は、こうした傾向は今後も続くと指摘します。
「2019年から始まった幼稚園・保育園の無償化で子育て世帯の負担は減ったが、相次ぐ物価上昇で、家計の負担額は無償化以前の水準まで戻ってきている。円安の影響は時間差で小売価格に反映されるため、値上げ傾向は少なくとも半年かそれ以上続くおそれがあり、同じような商品でも安い方を選択するなど、より賢い家計のやりくりが必要になる」
値上げされる子ども関連の商品は
【粉ミルク】4~12%ほど値上げ
【菓子類】3~24%ほど値上げ
【文房具】平均16.5%や10~700円ほど値上げ
【おもちゃ】平均10.4%や5000円ほど値上げ
【紙おむつ】春先ごろからすでに値上げ
子どもにとっても “痛い” 値上がり
「家計の負担額は幼保無償化以前の水準に」
子育てに必要な粉ミルクや紙おむつ、それに、おもちゃまで…。
10月から値上げされる商品も多く、子育て世帯の家計への負担がさらに増えることになりそうです。値上げされる主な商品や影響をまとめました。
子ども用品店では「買いだめ」も