そして今後は韓国軍の抑止力強化の動きなどを口実に挑発の度合いを強めるとしたうえで「国際情勢の状況を判断してICBMの発射、または7回目の核実験を強行する可能性がある」という見解を明らかにしました。
そのうで「情報収集・分析に全力をあげるとともに、関係国と緊密に連携し、国民の安全と安心の確保に万全を期していく」と述べました。
この中で浜田大臣は、北朝鮮が4日朝、発射した弾道ミサイルが日本の上空を通過したことについて「これまでの弾道ミサイルなどのたび重なる発射に続く暴挙だ」と述べ、改めて強く非難しました。 そのうえで「北朝鮮によるたび重なる弾道ミサイル発射、中国による力による一方的な現状変更やその試みの継続など、わが国を取り巻く安全保障環境は格段に厳しさを増しており、地域の平和と安定にとって日米同盟はかつてなく重要となっている」と述べました。 これに対しアキリーノ司令官は、北朝鮮の発射を強く非難したうえで「このような行動が地域の不安定化を及ぼし、さらには平和と安定を脅かす」と述べ、自由で開かれたインド太平洋の維持に取り組む考えを示しました。
このうち、2017年8月29日と9月15日には、北海道の渡島半島付近と襟裳岬付近の日本の上空を通過する形で1発ずつ発射されました。 また、2017年5月14日とことし1月30日には、通常より角度をつけて打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、飛行時間がいずれも30分程度に及んでいます。 防衛省は、これまでの発表を踏まえると、北朝鮮が「火星12型」の実用化を進めているとみられ、生産段階にある可能性も考えられるとしています。
▽北朝鮮が4日午前7時22分ごろ、北朝鮮内陸部から1発の弾道ミサイルを東方向に向けて発射 ▽最高高度はおよそ1000キロで、およそ4600キロ飛行 ▽7時28分ごろから7時29分ごろにかけて青森県上空を通過 ▽7時44分ごろ、日本の東およそ3200キロの日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定される ▽高度や飛行距離を踏まえるとIRBM=中距離弾道ミサイル級以上の射程を有するミサイルだと推定される ▽これまでに4回発射している中距離弾道ミサイル級の「火星12型」と同型の可能性がある ▽発射地点から着弾地点までの飛行距離、およそ4600キロは、これまでで最長だったと考えられる ▽現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告などの情報は確認されていない
また、茂木幹事長はこのあとの記者会見で「基本的には決議を採択する方向で調整したい」と述べました。 国会では2017年12月、衆参両院の本会議で北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことに厳重に抗議する決議を全会一致で可決しています。
また、飛行距離はおよそ4600キロで、北朝鮮が発射した弾道ミサイルのなかでこれまでで最も長いとみられるということです。
この中で船越局長は「北朝鮮が2017年以来となる日本の上空を通過する弾道ミサイルの発射をしたことは極めて遺憾であり、断じて容認できない」と述べました。 そのうえで3者は、先週1週間で4回、弾道ミサイルを発射したのに続き、4日、日本の上空を通過する形で弾道ミサイルを発射したことを強く非難するとともに、こうした発射を含め、北朝鮮が核・ミサイル活動を強化していることは、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦だという認識を改めて共有しました。 そして、国連安全保障理事会でのさらなる対応や、日米韓3か国の安全保障協力を含む地域の抑止力の強化などについて、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。
そのうえで「北は、わが軍をはじめ、同盟国や国際社会のきぜんとした対応に直面することになる」と述べ、北朝鮮を強く非難するとともに、午前9時からみずからも出席してNSC=国家安全保障会議を開くことを明らかにしました。
岸田総理大臣や浜田防衛大臣、それに林外務大臣らが出席し、これまでに入っている情報の報告を受けたうえで、今後の対応などについて協議したものとみられます。
冒頭、小野田防衛政務官は「弾道ミサイルの可能性があるものが発射された。北朝鮮による一連の行動は断じて容認できず、引き続き、情報収集と警戒監視に全力を挙げ、わが国の平和と安全の確保に万全を期していく」と述べました。 また、自民党の小野寺安全保障調査会長は「Jアラートが発出されたのは5年ぶりであり、わが国の上空を通過したとすれば、看過できない大変異常な状況だ。また、今後、核実験のさまざまな情報も持たらされることもあると思う」と指摘しました。 合同会議では防衛省の担当者が、相次ぐ北朝鮮による弾道ミサイルの発 射 会合のあと小野寺氏は、記者団に対し「Jアラートの対象地区が二転三転しており、初期対応に問題があかったか検証が必要だ。また、万が一のときは、堅ろうな施設で国民を保護する必要があり、しっかり議論すべきだ」と述べました。
また、政府関係者によりますと、北朝鮮から発射されたミサイルは東北地方の上空を通過したあと、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の太平洋に落下したとみられています。 発射後、およそ20分間、4000キロ以上飛行し、日本列島の東3000キロ余りの海域に落下した可能性があるということです。 防衛省は情報の分析を詳しく進めています。
この中で、松野官房長官は、北朝鮮が4日午前7時22分ごろ、北朝鮮内陸部から弾道ミサイル1発を東方向に発射し、東北地方の上空を通過したあと、7時44分ごろ、太平洋上の日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定されることを明らかにしました。 また、現時点で、被害報告などの情報は確認されていないとしています。 そして、ミサイルが日本の上空を通過したことを踏まえ「ミサイルが通過したと判断される地域に重点を置き、落下物などの被害がないか速やかに確認すること。北朝鮮の今後の動向を含め、情報収集・分析を徹底すること。アメリカや韓国などの関係諸国と連携し、必要な対応を適時適切に行うことの指示が岸田総理大臣からあった」と述べました。 そのうえで「一連の北朝鮮の行動はわが国、地域および国際社会の平和と安全を脅かすものであり、国際社会全体にとっての深刻な挑戦だ。関連する安保理決議に違反するもので、北朝鮮に対し厳重に抗議し、最も強い表現で非難した」と述べました。 そして「国連安保理の場を含めアメリカ、韓国をはじめ、国際社会と緊密に連携して対応するとともに、国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き、情報の収集と分析、警戒監視に全力を挙げていく」と述べました。
そのうえで「私からはこの事態を受けて、落下物等による被害がないかの確認、そして情報収集分析の徹底、関係国との連携を指示したところだ。こののち、直ちにNSC=国家安全保障会議を開催し、情報の集約、分析に努めたい」と述べました。
航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。
岸田総理大臣や浜田防衛大臣、それに、林外務大臣らが出席していて、これまでに入っている情報の報告を受けたうえで、今後の対応などについて協議するものと見られます。
防衛省は、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことから、午前8時半前から、井野防衛副大臣ら幹部による会議を開いていて、ミサイルの軌道や種類、飛しょうした距離などについて分析を急いでいます。
韓国軍はアメリカ軍とともに飛行距離や高度などを詳しく分析しています。
これまでに、1月に7回、2月に1回、3月に3回、4月に1回、5月に4回、6月は1回、8月に1回、先月に3回、今月に1回、それぞれ弾道ミサイルなどの発射を繰り返しています。 特に先月下旬から今月初めにかけてはわずか1週間の間に4回と相次いで発射しています。 これまでの22回のうち、19回は弾道ミサイルと推定されもう1回も弾道ミサイルの可能性が指摘されています。 残りの2回は長距離巡航ミサイルなどと推定されています。 このうち、直近の今月1日に発射された弾道ミサイルについて防衛省は、北朝鮮西岸付近から2発を東方向に向けて発射したことを明らかにしています。 変速軌道で飛行した可能性があり、いずれも落下したのは日本のEEZ=排他的経済水域の外側と推定されるとしています。
このとき、弾道ミサイルは北海道の渡島半島や襟裳岬付近の上空を通過しておよそ3700キロ飛行し、太平洋上に落下したとみられ、政府は、ミサイルの発射と上空通過、それに、推定される落下地点についてJアラートやエムネットを通じて情報を発信しました。
国からの情報を自治体の装置が受信すると、防災行政無線が自動的に起動して放送が行われます。 また、一部の自治体では、登録すれば携帯電話のメールで情報を受け取ることができます。 システムが作動してから最短では数秒で、情報伝達が可能だということで、現在は、すべての自治体で導入されています。 政府によりますと、JーALERT=全国瞬時警報システムは、弾道ミサイルが日本の領土や領海に落下する可能性がある場合や領土や領海を通過する可能性がある場合に使用されます。
先月25日に北西部ピョンアン(平安)北道のテチョン(泰川)付近から1発、 28日に首都ピョンヤン郊外の国際空港があるスナン(順安)付近から2発、 29日に西部ピョンアン南道のスンチョン(順川)付近から2発、 さらに今月1日には、ピョンヤン郊外のスナン付近から2発を発射していました。 ことしに入ってからの弾道ミサイルなどの発射はこれで23回と、過去にない異例の高い頻度で発射を繰り返しています。 北朝鮮は、去年1月に打ち出した「国防5か年計画」に基づいて局地的な攻撃に使う「戦術核」や、低空を変則軌道で飛ぶなど探知や迎撃が難しい多様なミサイルの開発を進めています。
このうち、2017年9月15日のケースでは、午前6時57分ごろ、北朝鮮西岸のスナンから弾道ミサイル1発が北東方向に向けて発射されました。 そして、発射のおよそ7分から9分後にかけて北海道の渡島半島や襟裳岬付近の上空を通過し、発射からおよそ19分後に襟裳岬の東、およそ2200キロの太平洋上に落下したとみられています。 ミサイルの飛行距離はおよそ3700キロと推定されています。 また、同じ年の8月29日のケースは、午前5時58分ごろ、スナンから弾道ミサイル1発が北東方向に向けて発射されました。 そして、およそ7分から9分後にかけて、北海道の渡島半島や襟裳岬の上空を通過し、発射からおよそ14分後に襟裳岬の東、およそ1180キロの太平洋上に落下したとみられています。 飛行距離はおよそ2700キロと推定されています。 このほか、2016年2月7日のケースでは、午前9時31分ごろ、北朝鮮北西部のトンチャンリから、事実上の弾道ミサイルが南へ発射されました。 そして、およそ8分から10分後にかけて沖縄県の先島諸島付近の上空を通過したと推定されています。
このうち、前回、5年前の9月と、前々回、5年前の8月の発射は、いずれもミサイルが北海道の渡島半島や襟裳岬付近の上空を通過し、太平洋上に落下したとみられます。 防衛省は、いずれも最大射程およそ5000キロの中距離弾道ミサイル級の「火星12型」としています。 このほか北朝鮮は、1998年8月と2009年4月に東北地方の上空を、2012年12月と2016年2月には沖縄県の先島諸島付近の上空を通過させる形で弾道ミサイルを発射しています。 一方、北朝鮮が事前に予告なく日本の上空を通過する形で弾道ミサイルを発射したのは、今回で4回目です。
米韓両軍は、およそ4年ぶりとなった本格的な野外機動訓練を含む合同軍事演習のあと、先月29日までの4日間、日本海で共同訓練を実施しました。 また、先月30日には、アメリカの原子力空母も投入して日本を含めた3か国による共同訓練が、日本海で5年ぶりに行われました。 さらに、アメリカのハリス副大統領が先月29日、南北を隔てる非武装地帯を視察し「北朝鮮には残忍な独裁政権と人権侵害、非合法な兵器開発がある」と厳しく非難したほか、韓国のユン・ソンニョル大統領も今月1日、軍の創設記念日の演説で「アメリカとの合同演習をより強化し、北の挑発と脅威に対応する『行動する同盟』を具現化していく」と述べ、北朝鮮を強くけん制していました。 一方、北朝鮮は、先月の最高人民会議で、核兵器の使用条件などを定めた法令を採択し、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が「絶対に核を放棄することはできない」と演説するなど、非核化に応じない姿勢を鮮明にしていました。
このときの高度はおよそ2000キロに達し、飛行距離はおよそ800キロでした。 北朝鮮はその翌日、新型の中距離弾道ミサイル「火星12型」の発射実験を、通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で行ったと発表していました。 これに関連して、韓国の通信社、連合ニュースは、このミサイルが「ロフテッド軌道」ではなく通常の角度で発射されていた場合、飛行距離は3500キロから4500キロ以上に達したと推定され、これはグアムにあるアメリカ軍基地を攻撃できる距離に当たると伝えています。 そのうえで、今回の発射は、ことし1月とは異なり、日本の上空を通過したことから、通常の角度で発射された可能性があるという見方を報じています。
岸田首相「断じて容認できない」
浜田防衛相とアメリカ軍司令官が会談 ミサイル発射を非難
「火星12型」とは 射程は約5000キロ
『火星12型』と同型の可能性 飛行距離これまでで最長か
自民 高木国会対策委員長「国会で非難決議 採択の方向で調整」
防衛省 飛行距離はこれまでで最も長いとみられる
日米韓の担当者がオンライン協議 “国連安保理で協議の必要”
韓国軍 合同参謀本部 “飛行距離4500キロ 速度は音速の17倍”
松野官房長官「被害の情報は確認されず」
韓国 ユン大統領「飛行距離4000キロ程度の中距離弾道ミサイル」
国家安全保障会議の閣僚会合終わる(午前9時ごろ)
自民 小野寺安全保障調査会長「看過できない」(午前8時すぎ)
ミサイル 日本列島の東3000キロ余の海域に落下か
岸田首相「暴挙で強く非難」
外務省幹部「米韓共同訓練など行ったため 何かしら反応か」
「すでに落下したとみられる」海上保安庁
政府 国家安全保障会議の閣僚会合開催
防衛省 幹部による会議開催
韓国軍の合同参謀本部「北部から1発を発射」
北朝鮮 弾道ミサイルなどの発射 ことしに入って23回目
Jアラートやエムネットでの情報発信は2017年9月15日以来
JーALERTとは
北朝鮮 日本海に向け短距離弾道ミサイルを相次いで発射
北朝鮮ミサイル 過去には発射の約7~10分後に日本上空通過
北朝鮮 日本上空通過の弾道ミサイル発射 今回で7回目
北朝鮮をめぐる最近の動き
ミサイルは、青森県の上空を通過しておよそ4600キロ飛行し、東北地方の東およそ3200キロの日本のEEZ=排他的経済水域の外側の太平洋に落下したとみられています。
北朝鮮が日本の上空を通過する形で弾道ミサイルを発射するのは5年前の9月以来で、飛行距離は、北朝鮮が発射したなかではこれまでで最も長いとみられていて、防衛省が情報の収集を進めるとともに、発射の意図について分析を進めています。
韓国国防省「ICBM発射または核実験強行の可能性」