ロシア国防省こくぼうしょうは27日にち、ウクライナ軍ぐんのミサイルなど、これまでに1067の標的ひょうてきを破壊はかいしたと発表はっぴょうしています。

撮影さつえいされた場所ばしょは、キエフから北きたにおよそ60キロの地点ちてんで、戦車せんしゃなど数すう百ひゃく台だいが5キロ以上いじょう連つらなり、ロシア軍ぐんが圧力あつりょくを強つよめていることがうかがえます。

このうち、クリミア半島くりみあはんとうに近ちかい南部なんぶの都市としノバ・カホフカでは、ロシア軍ぐんが水力すいりょく発電はつでん所しょを占拠せんきょしています。

ノバ・カホフカの市長しちょうによると、ロシア軍ぐんはウクライナへの侵攻しんこうを開始かいしした24日にちに発電はつでん所しょに侵入しんにゅうし、占拠せんきょを始はじめたということです。

ロシア軍ぐんは、水力すいりょく発電はつでん所しょのほか、クリミア半島くりみあはんとうにつながる水路すいろに関かかわる建物たてものも押おさえるなど、ロシアが一方いっぽう的てきに併合へいごうしているクリミア半島くりみあはんとうへの管理かんりを強つよめる一環いっかんとみられます。

ただ、このあとクリチコ市長しちょうはSNSへの投稿とうこうでこうした内容ないようを否定ひていしています。

高官こうかんはその理由りゆうについて、ウクライナ側がわから激はげしい抵抗ていこうを受うけていることに加くわえ、燃料ねんりょうなどの不足ふそくに直面ちょくめんしていると指摘してきしました。

また、ウクライナ側がわは現在げんざいも防空ぼうくうシステムや航空こうくう機きを使用しようできており、ウクライナの制空権せいくうけんをめぐる攻防こうぼうは続つづいているとしました。

また、首都しゅとキエフについては、ロシア軍ぐんが市街しがい地ちからおよそ30キロの位置いちにいるとした上うえで、偵察ていさつ部隊ぶたいの一部いちぶが市内しないに入はいり、小規模しょうきぼな戦闘せんとうが起おきているということです。

救急きゅうきゅう車しゃの中なかでは、医療いりょう従事じゅうじ者しゃが懸命けんめいに女の子おんなのこに心臓しんぞうマッサージを行おこない、母親ははおやはその様子ようすを泣なきながら見守みまもっています。

その後そのご、女の子おんなのこは、ストレッチャーに乗のせられて病院びょういん内ないに運び込はこびこまれ、蘇生そせい措置そちが行おこなわれましたが、亡なくなりました。

蘇生そせい措置そちを行おこなっていた医師いしの1人にんは「この状況じょうきょうをプーチンに見みせろ！」とカメラに向むかって叫さけび、強つよい憤いきどおりを表あらわしていました。

また、女の子おんなのこが亡なくなったのを受うけて、医療いりょう従事じゅうじ者しゃの中なかには、涙なみだをこらえきれずに泣なきだす人ひともいました。

この病院びょういんでは、女の子おんなのこの父親ちちおやも集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつに運はこばれ、治療ちりょうを受うけているということです。

実際じっさい、ポーランドとの国境こっきょうに近ちかい、ウクライナ西部せいぶの都市としリビウを取材しゅざいすると、国内こくないのほかの地域ちいきから列車れっしゃなどで逃のがれてきた人ひとたちが集あつまっていました。

「25日にちに空爆くうばくがあり、3時間じかんシェルターで過すごしました。いつ攻撃こうげきされるか分わからないストレスに耐たえられず避難ひなんしてきました。列車れっしゃはすし詰すしづめ状態じょうたいの混雑こんざつでした」（キエフからリビウに到着とうちゃくしたカップル）「こんなことになるとは思おもいませんでした。プーチンは恐おそろしい男おとこで、私わたしたちが帰かえる町まちが占領せんりょうされてなくなってしまうのではと心配しんぱいしています」（家族かぞくと一緒いっしょに隣国りんごくポーランドを目指めざすという33歳さいの母親ははおや）

双方そうほうによる会談かいだんは、軍事ぐんじ侵攻しんこう後ご、初はじめてです。

会談かいだんについてロシア国営こくえいのタス通信たすつうしんは、関係かんけい者しゃの話はなしとして、現地げんち時間じかんの28日にち午前ごぜん、ベラルーシ東ひがし南部なんぶにあり、ウクライナと国境こっきょうを接せっするゴメリ州しゅうで行おこなわれる見通みとおしだと伝つたえました。

ウクライナ側がわは、前提ぜんてい条件じょうけんなしで行おこなわれると主張しゅちょうしているのに対にたいし、ロシア側がわはウクライナの非ひ軍事ぐんじ化か・中立ちゅうりつ化かを条件じょうけんとしていて、双方そうほうの主張しゅちょうが対立たいりつする中なか、会談かいだんが停戦ていせんにつながるかは不透明ふとうめいな情勢じょうせいです。