※一※ (名)
(1)地面・床面などで, 平面の高さが連続していないこと。 また, 高さの違う平面が順に並んでいる所。 また, その一つ一つ。
「居間と食堂の境は~をつける」「ひな~」「一番上の~に内裏(ダイリ)様を並べる」「~をつけて髪をカットする」
(2)上下に, 層をなして重なっているものの一つ一つ。
「寝台車の上の~」「名簿の一番下の~」
(3)技量・品質などによる格付け。 また, その格。
「~が違う」「上の~に進む」「浄瑠璃も口跡もきこえぬ, 役者も~が知れぬ/黄表紙・見徳一炊夢」
(4)全体を何らかの基準で小分けにした一つ一つ。 (ア)長い文の中の, まとまった内容をもった切れ目。 段落。 (イ)歌舞伎・浄瑠璃などで, 独立させて演じられる一部分。
「菅原伝授手習鑑寺子屋の~」(ウ)五十音図で, 横の並び。 「イ ~」
→ 行
(エ)掛け算の九九で, 同一の被乗数をもつもの。
「三の~」(オ)文字組版で, 版面を二つ以上に区分したときの一区分。 「縦四~」
(5)変化・進行している物事の過程の一つ一つ。 場面。 局面。
「いざという~になると尻込みする」「暑いの寒いのといってる~ではない」
(6)多く手紙・文書などで, 上の語をうけて, その表す内容を統合し, 体言化する。 こと。
「失礼の~お許し下さい」「この~お伺い致したく」「御健勝の~御慶申上候」
(7)「たん(反・段)」に同じ。
※二※ (接尾)
(1)助数詞。 階段状または層をなして重なっているものを数えるのに用いる。
「五~下りる」「三~重」「一〇~編む」
(2)囲碁・将棋・柔道・剣道などで, 技量を表す程度・段階を表すのに用いる。 数が多いほど上位になる。
「柔道三~」
(3)文章や話の区切りの数を数えるのに用いる。