(1)(手・腕などで)物の重量をささえた状態を保つ。 保持する。
「右手で~・つ」「荷物を両手に~・つ」
(2)物の一部分をつかむ。
「ほうきの柄を~・つ」「筆を~・つ」「綱の端を~・って引っぱる」
(3)所持する。 携帯する。
「あいにく小銭を~・っていない」「傘を~・って出かける」
(4)所有する。
「車を~・つ」「店を~・つ」「自分の家を~・ちたい」
(5)権利・資格などを備えている。
「選挙権を~・つ」「車の免許を~・っている」
(6)家族・友人などを得る。
「いい息子さんを~・って幸せですね」「~・つべきものは友達だ」「所帯を~・つ」「家庭を~・つ」
(7)ある物や属性を身に備えている。
「音楽の才能を~・った少年」「古い伝統を~・った学校」「言葉の~・つ意味」「茎はにがみを~・つ」
(8)気持ち・感情などを心に抱く。
「自信を~・つ」「誇りを~・つ」「恨みを~・つ」「何の疑いも~・たなかった」「山路越えむとする君を心に~・ちて安けくもなし/万葉 3723」
(9)他と関連がある。 他と関連を結ぶ。
「交際を~・つ」「あの団体とは何のかかわりも~・っていない」
(10)(会合を)開く。
〔翻訳調の言い方〕
「話し合う機会を~・ちたい」
(11)負担する。
「送料はむこうが~・つ」「責任は私が~・ちます」
(12)自分の仕事・任務として引き受けて扱う。
「医者の他にもう一つ仕事を~・っている」「一年生を~・つ(=担任スル)」
(13)ある状態が維持される。 また, 消費・消耗し尽くされないで残る。
「この靴は三年も~・った」「生物(ナマモノ)は三日と~・たない」「働きづめでは体が~・たない」「人の言葉をいちいち気にしていては身が~・たない」
(14)支える。
「肩を~・つ」「あの店は奥さんで~・っている」
(15)用いる。 使う。
「木鍬(コクワ)~・ち打ちし大根/古事記(下)」「真榛(マハリ)~・ちすれる衣の盛り過ぎ行く/万葉 1156」
‖可能‖ もてる
→ もてる(下一)
→ もてる(連語)
︱慣用︱ 提灯(チヨウチン)を~・根に~/聞く耳持たぬ・そこへ持ってきて・間(マ)が持てない
持ちつ持たれつ
互いに依存し合い助け合うことによって, 両者とも存続するさま。
持ちも提(サ)げもならない
何とも処理の方法がない。
持って生まれた
生まれつき身にそなわっている。
「~性分(シヨウブン)」「あの人の雄弁は~ものだ」