(1)物の上に足を置いて, 体重をかける。 足でその上に乗る。
「影を~・む」「足を~・まれる」「刈株(カリバネ)に足~・ましむな履(クツ)はけわが背/万葉 3399」
(2)(特別な仕方で)足を地面におろす。
「地団駄を~・む」「四股(シコ)を~・む」「ステップを~・む」「二の足を~・む」
(3)足で押さえることによってある仕事などをする。
「ペダルを~・む」「ミシンを~・む」「麦を~・む」
(4)実際に, その場に行き, 立つ, また, 歩く。
「故国の土を~・む」
(5)物事を実際に行う。 経験する。
「初舞台を~・む」「場数を~・む」
(6)規範・道徳などにのっとる。 手本にならって行う。
「正規の手続きを~・む」「段階を~・む」「正義を~・んで大に輿論を喚起さうと/社会百面相(魯庵)」
(7)見当をつける。 評価する。
「ざっと~・んでも一億は下らない」「素人ではないと~・む」
(8)(「韻を踏む」の形で)押韻をする。
(9)地位などを引き継ぐ。 位につく。
「血統(チスジ)三人で此家を~・めば大丈夫/塩原多助一代記(円朝)」「九五の天位を~・ませ給ふべき所を/太平記20」
(10)借金・代金などを支払わない。 人に損をかける。
「前借を~・んで, どことも知らず姿を消してしまい/縮図(秋声)」
(11)人に恥をかかせる。 顔をつぶす。
「朱大を~・まんとて同町の女郎となじみ/洒落本・蕩子筌枉解」
(12)〔地を踏むの意から〕
歩く。 行く。
「御階のもとに~・み寄る程/源氏(竹河)」
(13)足で探って魚介などをとる。
「さる寺の蓮池にて…月夜に泥鰌を~・む/咄本・昨日は今日」
(14)割合を決める。
「年貢少しづつ出し, 残はその地主知行に~・みてとる/甲陽軍鑑(品四七)」
(15)履物を履く。
「クツヲ~・ム/日葡」
‖可能‖ ふめる
︱慣用︱ お百度を~・前車の轍(テツ)を~・踏鞴(タタラ)を~・どじを~・虎の尾を~・薄氷を~
踏んだり蹴(ケ)ったり
ひどい仕打ちを重ねて受けるさま。 重ねて被害を受けるさま。
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