(1)脊椎動物の口腔底にあって粘膜におおわれた骨格筋性の器官。 魚類は筋肉を欠き粘膜状, 一般の動物では筋肉・腺をそなえ, 可動性。 ヒトでは唾液腺が開口し, 味覚・触覚をつかさどるほか, 咀嚼(ソシヤク)嚥下(エンゲ)を助け, 発声器の一部でもある。 べろ。
(2)物を言うこと。 また, その言い方。 くち。
「その~にあひては, すなほに心よき人も/浴泉記(喜美子)」
(3)舌に似た形のもの。
「鐙(アブミ)の~」
→ 簧
<i>~が回・る</i>
すらすらとよどみなくしゃべる。 口が達者である。
「よく~・る男だ」
<i>~が縺(モツ)・れる</i>
舌が自由に動かなくなって, 言葉がうまくしゃべれなくなる。
<i>~の剣(ツルギ)は命(イノチ)を絶つ</i>
言動を慎まないために命を落とすたとえ。
「口の虎は身を破ぶる。 ~/十訓 4」
<i>~の根(ネ)の乾(カワ)かぬうち</i>
言い終えてすぐに。
〔前言に反する発言を非難するときに用いる〕
「~に約束をたがえては困る」
<i>~は禍(ワザワ)いの根(ネ)</i>
〔老子「夫舌禍福之門」〕
災いは多く言葉から起こるものである。 口は禍いの門。
<i>~も引かぬ</i>
まだ言い終わらない。 言い終えてすぐ。
「愚痴文盲のお名が流れん笑止と, ~に六波羅よりはや使/浄瑠璃・平家女護島」
<i>~を食(ク)・う</i>
舌をかみ切って死ぬ。
「~・ふか身を投げるか/浄瑠璃・丹波与作(下)」
<i>~を出(ダ)・す</i>
(1)陰でばかにする。 心の中であざわらう。
「腹の中で~・しているにちがいない」
(2)自分の失敗を恥じたり, ごまかしたりするしぐさにいう。
<i>~を鳴ら・す</i>
舌を上顎(ウワアゴ)に当ててはじき鳴らす。
(1)感嘆するさま。
(2)おいしい物を食べて満足しているさま。
(3)不満や軽蔑の気持ちを表すさま。
<i>~を吐(ハ)・く</i>
ひどくあきれる。
「直行は~・きて独語(ヒトリゴ)ちぬ/金色夜叉(紅葉)」
<i>~を振・る</i>
驚き恐れる。 舌を振るう。
「人目をおどろかし, ~・らずといふものなし/保元(上)」
→ 舌振るい
<i>~を振る・う</i>
(1)弁舌を振るう。 雄弁を振るう。
(2)「舌(シタ)を振(フ)る」に同じ。
「見聞の人~・はして懼(オソ)れ思はぬ者は無りけり/太平記21」
<i>~を巻・く</i>
〔漢書(揚雄伝)〕
(相手に圧倒されて)非常に驚く。 感心する。
「見事な采配(サイハイ)ぶりに~・く」
Santosh khatiwada commented
sardorn.uz commented
sardorn.uz commented
Elisa Kurn commented
Tony Lee commented
jeremy.bowlin commented
sardorn.uz commented
sardorn.uz commented
Md Mahmudul Hasan Milu commented
sardorn.uz commented