翻訳: Takafusa Kitazume 校正: Naoki Funahashi
翻訳: Takafusa Kitazume 校正: Naoki Funahashi
よろしくお願いします
(拍手)
すみません 拍手を要求しちゃったみたい
なんかちょっと学校の講義みたいなシーンになってますけれど
テーマが宇宙開発みたいな話になっていたので
そういった宇宙開発ビジネスっていうのが世界中で
結構流行っているっていう状況があります
一体どういうことかと言うと
元々宇宙って言ったら皆さんアポロ計画とか
NASA JAXAみたいな感じで国がやる
国がもの凄いお金をかけてやるものだと言う風に
多分思い込まれていると思いますけれども
実はここ10年くらいで大きく流れが変わってきています
特に宇宙開発の先進国であるアメリカは
もう数年前に方針を変えて
国があまり宇宙開発にお金をかけないと
特に地球軌道の周りを回る
国際宇宙ステーションとか商業用の衛星とか
そういった物は国はバックアップしませんよと
最初は産業の立ち上げの為にバックアップするんですけれども
民間に任せますよという風な方針に変わりました
これは何故かと言うと
宇宙開発自体にコストがかかり難くなっている
というのが一つの大きな理由ですね
それは宇宙開発ってやってみると判るんですけれど
色んな産業の集合体で
本当に技術の粋を集めて作られてる物なんですね
例えばロケットの外形を見たら判りますけれども
外形は今 金属で作られているものもあれば
我々のロケットなんかは大部分をCFRPっていう
カーボンファイバーで作ってますし
CFRPとかGFRPとかアルミニウムとか
アルミニウム合金とか そういった物が
外形に使われていて
それを如何に軽くするか
というところがロケットのまず第一の問題なんですね
構造重量っていうんですけど
燃料を入れない状態の重量を如何に軽くするか
最近 公開されたアニメの「風立ちぬ」っていう
アニメ映画を御覧になった方は判ると思うんですけど
主人公の堀越二郎さんが
色んな軽量化の為のアイデアを開発するシーンが
色んなところで出てきますけど
それで頭の中でシミュレーションしてみたら
あれは飛行機ですけど
飛行機が空中分解したりとかしましたけど
あの頃の時代も今も
ロケットも航空機も基本的には
構造重量を如何に軽くするかっていうところは
非常に大きな問題なんですね
軽くすればする程
性能にかなり響いてくるっていうところは
ロケットも一緒でやってることは全く一緒です
僕等もよく開発メンバーと言ってますけど
堀越二郎がここに欲しいみたいな
ちょうどあれは名古屋
三菱重工の前身になったところでのお話なんですけど
そういったものからロケットエンジンであったり
これは高温の流体を扱う技術なんですけれども
あるいはポンプ
タービンポンプであったりとか
耐熱材料であったりとか
あるいはアビオニクス系ですね
電子機器
あとは通信であったりとか
後はジャイロとかセンサーの類とかもですね
そういったものもですね
必要になってくる
これが割と全て集まらないと
ロケットってできないんですれども
割と最近は
例えばこういったスマートフォンの中にも
加速度センサーだったりとか
ジャイロであったりとか GPSの受信機であったりとか
そういったものがコンパクトにまとまって入っているんですね
であったり通信の技術もどんどん
通信スピードも上がってきているし
色んな技術がですね
民間で利用されるようになってきて
コストもどんどん安くなってきているというのが
現状ですね
その状況を利用して
これはもう民間でも開発できるようになったんじゃないか
しかもコストを下げて開発できるようになったんじゃないか
というのがアメリカ政府の判断で
実際にそうなっている
それで宇宙ベンチャーというのが10年位前から
アメリカでは雨後の竹の子の様にできてきているんです
それが世界の潮流になっていて
アメリカだけじゃなくて例えばヨーロッパでも
例えばデンマークっていう国であったりとか
ニュージーランドであったりとか
色んなところにロケットのベンチャーができてきている
ただ なかなか難しいのは実は日本は凄い恵まれていて
これだけの素材技術 要素技術を簡単に
インテグレーションするために調達ができる国って
なかなか無いんです
例えばCFRPのカーボンファイバーを
実際にロケットの構造に使うときは
まずプリプレグと呼ばれている
東レとかが出しているんですけれど
東レって実はカーボンファイバーの
プリプレグっていうシートのシェアで多分
世界で7~8割くらい持っているんじゃないかな
というくらい凄い会社で
元々カーボン繊維に樹脂を浸した形で
それで出荷しているんですね
それを買った会社はペタペタと
昔の漆器みたいなものですね
茶碗とか味噌汁とか食べるときに使う漆器と
技術的には基本的には一緒なんですけれど
あれは竹に漆っていう樹脂を塗ってるんですけれど
今はカーボンファイバーに合成樹脂を塗って
それをオーブンで
オーブンというかオートクレーブって言うんですけれど
たいしたものじゃないんです オートクレーブも
オートクレーブも多分自分でも作れます 今だったら
130度くらいで溶けるんで
130度くらいの油に真空パックした
プリプレグを貼り付けた構造体を
何10分か浸しておくと
カーボン繊維を使った構造物って作れるんですけれど
でっかいのになると でっかいオートクレブが必要になってくるので
大変ですけど
そういったことをですね
日本って世界で一番プリプレグが入手し易い国だったりとかするんですけど
だから北朝鮮の人が凄いなと思うのは
凄いですよあれは
あんな国でロケットを軌道に乗っけたって
ありえないですね ヤバイですね あれは
(笑)
凄い努力だっただろうなと思います
担当者達は多分失敗したら銃殺刑とかになっちゃうんですよ
そのプレッシャーに耐えて部品が無いのを必死になって
万景峰号で日本から密輸してるんですよ
凄いですよ 本当に
ある時期 大量にアルミ製のマウンテンバイクが
日本から万景峰号で北朝鮮に渡ってたらしいです
それを見た僕の知り合いの北大のロケットやってる教授は
これはヤバイと
北朝鮮は次は液体燃料ロケットじゃなくて
固体燃料ロケットを狙っているに違いない
って言ってました
固体燃料ロケットの燃料っていうのは
過塩素酸アンモニウムとかそういった物質なんですけれども
それは燃やす元になっているやつで
粉末のアルミニウムとかマグネシウムとか
そういったものが結構いっぱい入っているんですね
多分この間 打ち上げ延期になった国産大型ロケットのイプシロンとか
あれは多分アルミニウムの粉末とか入っていると思います
アルミニウム 純粋アルミニウムってもの凄い酸化力が強いんで
高校の化学ぐらいやった人だったらわかると思いますけど
アルミニウムって錆びないんじゃなくて
あれは酸化皮膜ができているんで
もの凄く酸化力が強いんですね
凄い燃えるんです
アルミニウムの粉末って
話それましたけれど
そういったことができる国ってなかなか無くて
アメリカとか日本とか本当に限られた数カ国しか
多分ロケットを民間企業が作れる環境が整っているところってないんです
なので私はこんな恵まれた国に居て
ロケットを作らないわけにはいかないだろう
という風に思うんですけども
意外と日本のベンチャー経営者って
ロケットに向かないんですよね
皆ロケットの話をすると
堀江さんロケットにだけは投資できません
ってだいたい言われます
凄いどうしてなんだろうなって
ちょっと皆さんも一緒になって考えて欲しいんですけど
アメリカのITベンチャーの成功者達って
けっこう皆宇宙に行ってるんですね
僕はあの エックスプライズ・ファウンデーションの理事をやってたんですけど
有名なところで言うと アンサリ・エックスプライズ っていうので
スペースシップ1っていうサブオービタリー(準軌道飛行)の宇宙機が
民間企業で初めてそれに成功して
10億円くらい賞金もらったやつなんですけれど
このアンサリさんていうのは実は女性で
アニューシャ・アンサリさんって言うんですれど
イラン人で旦那さんと一緒に渡米してきて
アメリカでメイテックみたいな会社を起こして
技術者の派遣ですね
それで大成功して
儲けたお金を実は結構宇宙に投資していたりとかして
アニューシャ・アンサリは僕と多分同い年くらいなんですけど
女性で初めて民間宇宙旅行者になった人ですね
スペースアドベンチャーズっていうものの
宇宙旅行券を買ってソユーズで4ー5年前に
宇宙に行きました
彼女なんかもそうですし
その エックスプライズ・ファウンデーションのボードメンバーって
そうそうたるメンツが集まっていて
例えばイーロン・マスク 結構有名な方なんですけど
元々 ペイパル っていう会社の共同創設者で
ペイパル はその後 イーベイに買収されて
今ではネットのクレジットカード決済の
スタンダードになっている会社ですね
その売却したお金を元にして
2002年に彼はロケットを作るベンチャー企業 スペースエックス を作ります
そして2004年に初めてロケットエンジンの燃焼試験に成功して
2007年に初めて人工衛星を民間企業で宇宙に打ち上げる
今はファルコン9っていう最新型のロケットが
今の日本のH2Aロケットの能力くらいですけど
それを半分以下のコストで運用することが可能になってます
であったりとか
グーグルのラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン
彼等もやっぱり宇宙 エックスプライズ・ファウンデーションのボードメンバーで
今 グーグル・ルナ・エックスプライズっていうのをやっていて
彼等は世界中のって言ってますけど
世界だけじゃなくて宇宙全体の
あらゆるものを検索できるようにする
っていうのが彼等の目標で
丁度 僕がグーグルの本社で
エックスプライズ・ファウンデーションのボードミーティングがあったときに
行ったんですけど
そのときにまだ未公開だったグーグル・マーズっていうのが
エントランスのところに飾ってあって
火星がグリグリ動いていました
当時まだできたばかりの
マーズパス・ファインダーとかそういう宇宙船が火星の周りを
グルグル回っていたんですけど
そういったところからの映像を繋ぎ合わせて
バーチャルな火星を作ってたりとかしたんです
グーグルアースの火星版みたいなやつですね
彼等は凄く興味がやっぱりそういったところにあって
月に無人の宇宙機を送って
何メートル走ってそれを動画で撮影して地球に送れたら
10億円とか20億円とかの賞金を出すって言ってますね
まだ達成したチームは居ないですけど
あと二年くらいかな 期限が残っている
って言ったりとか
アマゾンの創設者のジェフ・ベソスも
やはり ブルーオリジン という会社を作って
宇宙船の開発をしていますし
アルマジロっていう会社は
ドゥームとか そういうシューティングゲームですね
そういったものを作ったジョン・カーマックだったかな
名前は忘れましたが そういった人達が
どんどん IT で成功した人達が宇宙に
フロンティアを求めて動いている
僕は多分 大事なことっていうのは
彼等が持っているスピリッツって多分
そういうところなんだと思うんですよね
イーロン・マスクは宇宙だけじゃなくて
皆さんご存知のテスラモーターズっていう
スポーツカーですね
電気自動車のEVのスポーツカーを開発して
かなり今売れてるんですけれども
日本でも何台か持っている人が居ますけど
あぁいう格好良いスポーツカーを作っている
そういったソーラーシステムの会社を作ったり
データセンターの会社を作ったりとか
色んなことをやっているんですけども
彼等が共通して持っているものっていうのは
フロンティアスピリッツというか
新しいものを如何に世の中に普及させて
そして社会を如何に良くしていくかっていうところに
物凄く注力をしてやっているっていうところが
共通点なんですね
だけど何故か日本のIT起業家ってそういったところに
全然向かなくて
ひたすらソーシャルゲームとかずっと作っていますよね
意味がわかんない
そんなにソーシャルゲーム作りたいか
というようなところが僕はちょっと大きな違いだな
と思っているんです
なので・・・
そういったところに行くのも良いんですが
もっとでかいことを
一発で皆が感動して社会が変わってしまうようなことっていうのを
やって欲しいなという風に思っています
僕はもう40才なんですけれど
未だに よく聞かれるんですね
有料のメールマガジンっていうのをやっていて
マグマグとかドワンゴのプロマガっていうのとかでやっているんです
今16,000人くらい読者が居るんですけど
そこで人気のQ&Aコーナーっていうのをやっていて
今はYouTubeでも公開しているんですけど
一日一本ずつアップロードしているんですけど
そこに寄せられる質問の中で
よく聞かれるんですよね
未来が見えないとか
どうしたら良いですかとか
っていう風に聞かれることが凄く多くて
僕はそういった人達に対してアドバイスをしてはいってるんですけど
大きな夢っていうのが持てないみたいなんですよね
それは持てないのは何故かっていうと
たぶん 絶対自分はそういうことは
大きな事は実現できないって思っているんだと思うんです
僕はそんなことはないと思うんですよね
絶対俺はできるんだっていう自身を持ってたら
そういうのできるチャンスっていうのは多分廻ってくると思うんです
そういったことを僕は伝えていきたいし
もう40才になりますけど
そこで
あえてロケットをやっているのは
でっかい夢を追ってることを示す
わかりやすいじゃないですかロケットって
飛んで行って宇宙に行きました
それだけで皆わかってくれるっていう
言葉は要らないなっていうくらい
そういったことをこれからやっていきたいと思いますし
皆さんも是非大きな夢を持って
周りから馬鹿にされようと
僕もずっとロケットの話をすると馬鹿にされてたんですけど
最近になってなんかどんどん打ち上げ実験とか
成功したりとかしてるんで
皆あんまり馬鹿にしなくなったんですけど
だいたいそういうもんなんで
ちっちゃい夢だけじゃなくて
おっきな夢をずっと持ち続けて
これからも生きていって欲しいなと思います
そういったのをですね
今度本にして出しますんで (笑)
これ最後宣伝になっちゃいましたけど
ゼロっていう名前で11月5日発売で出しますんで
ここに皆さんが絶対共感できる内容を書いておきますので
是非買って下さい
すみません最後宣伝になっちゃいました
おっきな夢を持ち続けて下さい
今日はありがとうございました
(拍手)
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