2000年前の容器から幻覚剤や体液、アルコールの残留物が見つかりました。研究者によれば、今回の発見は、古代エジプト人が儀式の際に幻覚作用のある飲み物を摂取していたことを示唆しています。
古代エジプトの神「ベス」の頭部をかたどった容器で飲まれた液体の化学的な特徴を特定できたのは今回が初めてです。ベスは、豊穣(ほうじょう)や保護、薬効、魔術的浄化などを司る神。ベスの形を取り入れた容器はエジプトで長い間生産されましたが、現存しているものの数は限られています。しかも、そのいずれもが異なる考古学的文脈の中で発見されており、謎を深めています。
新しい研究結果はサイエンティフィック・リポーツ誌で発表されました。今回の調査で使われた容器は現在、タンパ美術館で展示されています。