豪ごうゴルファー襲おそった不運ふうんな事故じこ、ボール直撃ちょくげきで左目失明ひだりめしつめいも「再起さいき」誓ちかう

オーストラリアのゴルファー、ジェフリー・グアン選手せんしゅ（２０）は今年ことし９月がつ、夢ゆめに見みていた米男子べいだんしゴルフＰＧＡツアーへの初出場はつしゅつじょうを果はたした。それから１週間後しゅうかんご、同選手どうせんしゅは顔面がんめんにゴルフボールの直撃ちょくげきを受うけ、片目かための視力しりょくを失うしなった。

不運ふうんな事故じこは、豪ごうニューサウスウェールズ州しゅうで開催かいさいされたプロアマトーナメントで起おきた。グアン選手せんしゅが１０月がつ３１日にちにソーシャルメディアで詳細しょうさいを明あきらかにしたところによれば、ショットを打うってからクラブをしまおうとカートの方ほうを振ふり返かえった時ときにボールが当あたった。

直後ちょくごに衝撃しょうげきと痛いたみが頭部とうぶを襲おそい、その場ばに倒たおれた。周囲しゅういの声こえはよく聞きこえなかったが、救急車きゅうきゅうしゃで病院びょういんに運はこばれていることは分わかったという。

その後ごはキャンベラへ空中搬送くうちゅうはんそうされ、眼球がんきゅうの手術しゅじゅつを受うけた。グアン選手せんしゅは「耐たえられないほどの痛いたみを覚おぼえ、頭あたまは将来しょうらいへの不安ふあんが渦巻うずまいていた」と振ふり返かえる。

それからシドニーでも手術しゅじゅつを受うけ、２週間集中治療しゅうかんしゅうちゅうちりょうを行おこなって眼球がんきゅうの安定あんていを確保かくほした。

医師いしからは、眼窩がんか（がんか）の複数箇所ふくすうかしょの骨折こっせつと、左目ひだりめの視力しりょくを完全かんぜんに失うしなったことを知しらされたという。

オーストラリアＰＧＡは、今後こんごグアン選手せんしゅの視力しりょくが戻もどることはないと明あきらかにした。

事態じたいを知しり、極度きょくどの落おち込こみや怒いかりを覚おぼえることもあったというグアン選手せんしゅだが、声明せいめいでは支ささえてくれた人ひとたちへの感謝かんしゃを表明ひょうめい。必かならず復帰ふっきして「夢ゆめを勝かち取とる」と強調きょうちょうした。

「この４週間しゅうかんは人生じんせいで最もっとも過酷かこくなものだったが、今いまは精神的せいしんてきにより強つよくなった。これからどんな障害しょうがいが立たちふさがろうとも乗のり越こえるつもりだ」（グアン選手せんしゅ）

グアン選手せんしゅの回復かいふくを財政的ざいせいてきに支援しえんしようと、オンラインでの寄付きふが立たち上あげられた。寄付きふは同選手どうせんしゅに「心こころの平安へいあん」を与あたえ、プロレベルでの競技復帰きょうぎふっきを後押あとおしすることも念頭ねんとうに置おいている。

グアン選手せんしゅはオーストラリアでジュニアの全国王者ぜんこくおうじゃに２度輝どかがやいており、プロでも活躍かつやくが期待きたいされていた。９月がつにはＰＧＡツアーのプロコアチャンピオンシップに参戦さんせんしたものの、決勝けっしょうラウンド進出しんしゅつはならなかった。