水を含むと膨らむビーズのおもちゃ「ウォータービーズ」をめぐって誤飲の危険性が指摘されるなか、米ネット通販大手アマゾンと小売大手ターゲット、ウォルマートが12日までに自主的に販売を停止した。
アマゾンの報道担当者は12日、ウォータービーズの取り扱いに関する方針を変更したことを確認。子ども向けの文言や写真があったり、おもちゃや工作用などと記載されたりしている商品のページを削除すると表明した。
ターゲットは同日、店頭とオンラインショップで子ども向けウォータービーズの販売を停止すると発表した。
ウォルマートの報道担当者は同日付のメールで、自主的な販売停止に踏み切ることを決め、すでに店頭とオンラインショップからの回収に着手したと述べた。
米消費者製品安全委員会(CPSC)によると、ウォータービーズの材料は吸水性が非常に高いポリマーで、液体を含むと大きさと重さが100倍になる。飲み込むと体内で膨張することがあり、専門家らは幼い子どもへの危険が非常に大きいと指摘してきた。最近も乳児の死亡事故が報告されている。
中身がほぼ水であることから、通常のX線では見つからないケースが多い。CPSCは9月、ウォータービーズが激しい苦痛やおう吐、脱水、腸閉塞(へいそく)の原因となり、命にかかわる恐れもあるとの警告を発した。
議会でも危険性が取り上げられ、下院には先月、全米で販売を禁止する法案が提出された。提案した議員は記者会見で、ラベルに警告の表示もなく、簡単に購入できると指摘した。
CPSCは、家庭でもウォータービーズを乳幼児の手が届かない場所に片付けるよう呼び掛けている。