ゼレンスキー大統領は12日、SNSで、ロシア西部クルスク州で捕虜にした北朝鮮の兵士2人が、取り調べを受ける様子だとする英語の字幕付きの動画を公開しました。
動画では、手に包帯を巻いてベッドに横たわる1人が、「戦争に送られたとき、司令官に何と言われたか」と質問されると、「ただの訓練だと聞いていた」と答えました。
そして、ウクライナで暮らしたいという意思を示したうえで、「言われたとおりにする。戻るよう求められたら戻る。ここに残れるなら残る」と話しました。
一方、あごにけがをしているもう1人は、北朝鮮に家族がいるとしたうえで、北朝鮮に戻りたいかと聞かれると首を縦に振ってうなずきました。
このSNSへの投稿で、ゼレンスキー大統領は「キム・ジョンウン(金正恩)総書記が、ロシアで捕虜となったわれわれの戦士との交換を準備することができるならば、彼の兵士を引き渡す用意がある」と述べて、捕虜の交換に前向きな姿勢を示しました。
また、捕虜が帰国を望まない場合には、ほかの選択肢もあるとして、「特に、この戦争の真実を広めることで平和に近づけたいという願望を示した者には、機会が与えられる」と述べました。