今月20日のトランプ次期大統領の就任を前に議会上院では15日、国務長官に指名されたルビオ上院議員の承認をめぐって公聴会が開かれました。
ルビオ氏は公聴会の冒頭、中国について「われわれは中国共産党を国際秩序の中に迎え入れた。彼らはあらゆる利益を享受しながら、義務や責任はすべて無視した。それどころか、うそをつき、ハッキングし、ごまかし、盗みを働きながら、世界の超大国の地位を手に入れた」と強い言葉で批判しました。
その上で、「何年もの間、中国に対して発展途上国のようにふるまうことを許し、貿易や通商においてずるをするのを見逃してきた。南シナ海の島々を軍事化しないなどとうそをつく中国の拡大を許してきた」と指摘し、次期政権では中国に対して、強硬な政策をとるという立場を強調しました。
また、ロシアによるウクライナ侵攻については、戦争を終わらせる必要があると訴える一方、ウクライナ、ロシアの双方による譲歩が必要だという考えを示しました。
そして、トランプ次期大統領が批判してきたNATO=北大西洋条約機構については「非常に重要な同盟関係だ」とした上で、加盟国それぞれが防衛にさらなる貢献をすべきだとしました。
ルビオ氏は、速やかに承認されれば、今月20日にトランプ氏の就任式のために首都ワシントンを訪れる各国の要人らと会談するとみられます。