ここ数年、円安の影響や異常気象により物価の高騰が続いているが、最近の話題はコメ不足。新米が潤沢に出荷されるまでは続きそうな気配だが、帝国データバンクによると、生鮮食品などの値上げを加味した食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算し分析した結果、コメの高騰が影響していると発表している。
それによると、カレーライスの調理で必要な原材料や光熱費などの価格を元に算出した、1食あたりのトータルコスト(カレーライス物価)は、7月に342円となり、2015年以降最高値を記録。1年前から44円も値上がりしており、国民食とも言われるカレーライスのコストが増大していることがわかる。
主な要因としてはコメの価格の急騰で、ほかにも天候不順の影響で品不足のじゃがいもなどの野菜類もコストアップにつながっている。
カレーライス物価を基に、2020年平均を100とした「カレーライス物価指数」を見ると、7月は124.8で、前年同月比14.7%上昇している。14カ月連続でプラスとなっているが、10%を超える上昇幅はこの10年間で初めてのことだという。
8月以降も野菜価格の動向は、じゃがいもや玉ねぎが平均を上回っており、コメ価格も価格が落ち着くのが数カ月後との予想から、まだまだ価格が上がると思われる。
消費者物価指数と比較しても前年同月比でかなりの上昇を見せているので、飲食店で値上げされてもおかしくないレベル。物価上昇はいつ歯止めがかかるのか、暮らしにくい世の中を早く改善してもらいたいものである。