また、国営メディアによりますと、3600棟余りの家屋に被害が出ているということで、余震や厳しい冷え込みが続く中、被災者の避難や行方不明者の捜索活動は困難な状況となっています。
中国・チベット自治区のシガツェ市ティンリ県で7日午前に発生したマグニチュード6.8の地震で、地元政府はこれまでに126人が死亡し、188人がけがをしたと明らかにしました。
また国営の中国中央テレビによりますと、3600棟余りの家屋に被害が出ているということで、避難者は3万人余りとなっています。
現地は標高4000メートルを超える地域で、土などで作られた伝統的な家屋も多く、消防や軍が倒壊した建物に取り残された人がいないか捜索を続けています。
ただ、マグニチュード3以上の余震が相次いでいるうえ、夜間には気温がマイナス18度まで下がる厳しい寒さとなっており、被災者の避難や行方不明者の捜索活動は困難な状況が続いています。
ダライ・ラマ14世 “亡くなられた方々のために祈りをささげる”
地震で多くの犠牲者が出ていることを受けて、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が声明を発表しました。
この中でダライ・ラマ14世は「多くの人命が失われ、多数の負傷者が出ており、亡くなられた方々のために祈りをささげるとともに、負傷された方々の一日も早い回復を願っています」と述べました。
中国の弾圧から逃れ、インド北部で亡命生活を続けるダライ・ラマ14世について、中国は中国からの独立を目指す「分裂主義者」だと強く批判していますが、その存在はチベットの人たちの間でいまも大きな精神的な支えとなっています。