この中で片山氏は、知事から文書を徹底的に調査するよう指示があったとした上で、当時、文書を作成した元局長を守る認識はなかったと述べました。
この問題をめぐって県議会の百条委員会は6日、斎藤知事の側近として対応にあたり、ことし7月に辞職した片山安孝・元副知事への証人尋問を行いました。
この中では、告発文書を作成した元局長を公益保護の保護の対象にせず懲戒処分にした経緯などについて質疑が行われました。
片山氏は告発文書について「3月21日に知事から初めて見せてもらった。知事から徹底的に調べてくれというような話があった。見た瞬間に、パワハラが入っており、私は人事の経験が長いので、非常にやっかいなことになるなと思った」と述べました。
また、文書の作成者を捜す調査について「メールの調査の中に、『クーデターを起こす、革命、逃げ切る』というくだりがあった。『斎藤政権』に対するダメージを与え、転覆させるような計画で、選挙で選ばれた知事を地方公務員が排除するのは不正な目的なのでちゃんと調べなくてはいけないと考えた」と述べました。
そして、委員から「3月下旬の時点で公益通報で告発者を守らなければならないという認識はあったか」と問われたのに対し、「なかった。調査する第三者機関もあると聞いていたが、知事からは『第三者機関は時間がかかる』と否定されたと報告を受けた」と述べました。
午後からは斎藤知事への証人尋問がおよそ2時間にわたって公開で行われ、公益通報の認識や元局長を処分した際の知事の関与などについて質疑が行われる見通しです。
【片山元副知事の発言】
「公益通報の対象外 適正なものだと認識」
片山元副知事は、委員から「今は一連の告発は公益通報とすべきだったという 認識はあるか」と問われたのに対し、副知事を務めていた当時の認識として「人事当局から4月4日以前に元局長が行った通報は公益通報の対象にはなっていないという弁護士の説明を受けており、それが適正なものだと認識している」と述べました。
『うそ八百』などの知事発言 「想定外でびっくり」
片山元副知事は、斎藤知事が3月27日の記者会見で告発文書について「うそ八百」などと発言したことについて「想定外でびっくりした。記者会見で知事からどういうふうに言ってもらうか、いわゆる事務的なことはよく話をしたが『思い』についてまで話をすることはなかった」と述べました。
また委員から「知事にしっかり進言することが副知事の仕事ではないのか」と問われ、「全部できたかどうか今は後悔する。反省している」と述べました。
「告発者を守らなければならない認識 なかった」
片山元副知事は、委員から「3月下旬の時点で公益通報で告発者を守らなければならないという認識はあったか」と問われ、「ありませんでした」と述べました。
また、「調査する第三者機関もあると聞いていたが、知事からは『第三者機関は時間がかかる』と否定されたと報告を受けた」と述べました。
「不正な目的なのでちゃんと調べなくてはいけないと考えた」
片山元副知事は「メールの調査の中に、『クーデターを起こす、革命、逃げ切る』というくだりがあった。斎藤政権にダメージを与える、転覆させるような計画で、選挙で選ばれた知事を地方公務員が排除するのは不正な目的なのでちゃんと調べなくてはいけないと考えた」と述べました。
「徹底的に調べてくれと」
片山元副知事は、告発文書について「3月21日に『知事室に来るように』と言われ、知事から初めて見せてもらった。知事から徹底的に調べてくれというような話があった」と述べました。
その上で「見た瞬間に、パワハラが入っているなと、私は人事の経験が長いので、これは非常にやっかいな事になるなと思った」と述べました。
登庁の際に 斎藤知事「自分の認識や記憶、考えを述べたい」
兵庫県の斎藤知事は6日午前、県庁に登庁する際、記者団に対し「公益通報に関することを含めて自分の認識や記憶、そして考えを述べたい。この間のいろいろな対応は法律に基づいて一つ一つ積み重ねてきた。県民の皆さんにできるだけ理解してもらえるようこれからも尽くしていく」と述べました。