この選挙戦、どうなっていくのか、記事の後半で記者が解説します。
共同記者会見などの後、名古屋に移動して街頭演説
立憲民主党の代表選挙は7日告示され、野田元総理大臣、枝野前代表、泉代表、吉田晴美氏の4人が立候補し、今月23日の投開票に向け選挙戦に入りました。
4人は党本部での共同記者会見などに臨んだあと、名古屋に移動して街頭演説を行いました。
野田氏は「政治に信頼を取り戻すことが一番大事だ。自民党の『裏金問題』への対応は0点で、政権交代こそが最大の政治改革だ」と訴えました。
枝野氏は「自民党の一部は裏金の中身も明らかにしないまま、うやむやにしようとしている。政治腐敗を一掃し新しい時代を切り開く先頭に立たせてほしい」と訴えました。
泉氏は「いつ政権を握ってもいいように外交、安全保障、経済、教育、子育て、エネルギーと政策をそろえている。裏金の自民党から政権を変えよう」と訴えました。
吉田氏は「訴えたい中心は教育で、公立の教育で最高のものを子どもたちに提供すべきだ。社会で教育を支えるのが一番大事な政治の役割だ」と訴えました。
地方遊説は、全国11か所で予定されていて、8日は福岡で街頭演説や討論会が行われます。
各陣営とも、国会議員票に加え、全体の半数を占める、地方議員や党員・サポーターなどの「地方票」も勝敗のカギを握るとみていて、地域での票の取り込みに力を入れることにしています。
各候補の推薦人一覧
【記者解説】選挙戦の行方は? 推薦人の顔ぶれ見ると…
選挙戦の行方はどうなるのか、野党クラブ 小嶋章史キャップの解説です。
(8日午前7時「おはよう日本」で放送)
Q.代表選挙の候補者は4人に。どうなりそうか?
A.選挙戦は始まったばかりですのでまだまだこれからなんですが、なかなか、結果を読みづらい戦いになりそうです。
と言いますのが、7日公表された、4人の推薦人の顔ぶれなんです。
細かくみていきますと「えっ?」という意外な議員が何人かいるんです。
先日も、ある陣営の関係者が「推薦人を数人借りた」と話していたんですが、どういうことかと言いますと、20人の推薦人に入っていてもその候補に実際に投票するかどうかはわからない議員がいるということなんです。
それだけに、今回の代表選挙は、国会議員の動向が読みにくいというわけなんです。
また、上位2人の決選投票になった場合ですが、敗れた2人の陣営が推薦人を借りていれば、その「お礼」「お返し」をするケースも出てくる可能性があります。
今回の構図が決まったあと、「もう少し推薦人を貸して恩を売っておけばよかったかもしれない」と話す陣営の関係者もいたほどですので、各陣営の駆け引きも今後本格化していくと思います。
Q.自民党の総裁選挙の候補者は、今の仕組みで過去最多の5人を上回ることが確実。立憲民主党の代表選挙には、何が必要になる?A.次の衆議院選挙が近く行われるかもしれないということもあってか、7日の討論でも、4人からは、選挙を念頭に置いた発言が相次ぎました。
政権交代を目指す姿勢を強調するのはもちろん必要なんですが、あわせて、党の政策や理念も浸透させ、党に対する期待につなげられるかどうかが重要だと思います。
このため、4日後に告示される自民党総裁選挙も意識しながらさまざまな政策課題をめぐる議論が展開される見通しです。