粉ひき臼の神
磨坊之神
磨坊之神
昔、徳島の井川に貧乏な男が住んでおった
从前,德岛县井川住着一个穷人。
从前,德岛县井川住着一个穷人。
男の名前は福造と言って、毎日石臼で粉を挽き、わずかばかりの手間賃を貰って暮らしておった
这个男人名叫福三,每天靠用石磨磨面粉为生,工资微薄。
这个男人名叫福三,每天靠用石磨磨面粉为生,工资微薄。
ある年の大晦日のこと、貧しい福造は神様への正月のお供えが準備できなかった
有一年的除夕夜,可怜的福藏没能准备好供奉神的新年祭品。
有一年的除夕夜,可怜的福藏没能准备好供奉神的新年祭品。
そこで考えた末、神棚を掃除し、石臼にしめ縄をしめてお供えしたそうな
想了想,他决定清理祭坛,在石臼上系一根注连绳,然后进行供奉。
想了想,他决定清理祭坛,在石臼上系一根注连绳,然后进行供奉。
「神様、おらを金持ちにして下せえ
“上帝,请让我变得富有。
“上帝,请让我变得富有。
そうしたらお供え物もたんといたします
然后我会给你一个供奉。
然后我会给你一个供奉。
」と、福造は祈った
”福藏祈祷道。
”福藏祈祷道。
その夜、福造は奇妙な夢を見た
那天晚上,福三做了一个奇怪的梦。
那天晚上,福三做了一个奇怪的梦。
夢の中で福造が石臼を挽いておると、金の粉があとからあとからキラキラと出てくるのじゃった
梦中,福三正在磨石磨,金粉闪闪发光。
梦中,福三正在磨石磨,金粉闪闪发光。
黄金の粉はとめどなく溢れ、大喜び……というところで、福造は目を覚ました
金色的粉末无穷无尽地溢出,他大喜……随后福三就醒了。
金色的粉末无穷无尽地溢出,他大喜……随后福三就醒了。
次の日の朝、庄屋の使いの者がやって来た
第二天早上,村长的使者来了。
第二天早上,村长的使者来了。
そうして大豆を今日中に挽いてくれと言って、結構な額の前金を置いていった
然后他让我今天磨大豆,并留下了一大笔预付款。
然后他让我今天磨大豆,并留下了一大笔预付款。
福造が大急ぎで大豆を挽き庄屋屋敷へ届けると、庄屋は急がせたお礼じゃと、また大金を支払ってくれたそうな
当福三赶紧把黄豆磨碎,送到村长的住所时,村长显然付给了他一大笔钱,以感谢他的赶时间。
当福三赶紧把黄豆磨碎,送到村长的住所时,村长显然付给了他一大笔钱,以感谢他的赶时间。
その年は、福造はやる事なす事すべて上手くいき、粉挽き商売は大繁盛
那一年,福三一切都很顺利,他的制粉生意也蒸蒸日上。
那一年,福三一切都很顺利,他的制粉生意也蒸蒸日上。
あっという間に街道沿いに小さな店を構えるまでになり、商いはどんどん大きくなっていった
很快,他们就在公路边开了一家小店,生意发展得很快。
很快,他们就在公路边开了一家小店,生意发展得很快。
じゃが、金持ちになったとたん、福造は神様のことなどすっかり忘れてしもうた
然而,福藏一旦变得富有,就完全忘记了上帝。
然而,福藏一旦变得富有,就完全忘记了上帝。
その年の瀬、神様への正月のお供えが面倒になった福造は、神棚の掃除も米や餅等のお供え物もせず、去年と同じように古い石臼の埃をはらって簡単に供えるだけにした
到了年底,为祭神拜年而烦恼的福藏,并没有打扫祭坛,也没有供奉大米和麻糬,只是掸去旧石磨上的灰尘,做了简单的供奉。 ,就像他去年所做的那样。
到了年底,为祭神拜年而烦恼的福藏,并没有打扫祭坛,也没有供奉大米和麻糬,只是掸去旧石磨上的灰尘,做了简单的供奉。 ,就像他去年所做的那样。
那天晚上,福三又做了一个梦。
那天晚上,福三又做了一个梦。
「やめてくれぇ~お願いじゃ、やめてくれぇ!」なんと夢の中で福造の挽く石臼に小判が次々と吸い込まれ、灰になって出てくるのじゃった
“请停下来!请停下来!”梦中,福藏的磨石将一枚又一枚的小硬币吸了起来,出来的时候都是灰烬。
“请停下来!请停下来!”梦中,福藏的磨石将一枚又一枚的小硬币吸了起来,出来的时候都是灰烬。
そうして案の定、その年の福造の商売はやることなすこと全て上手くいかず、たちまちのうちに元の貧乏な暮らしに戻ってしまった
果不其然,福三当年的生意做的一切都不顺利,很快又回到了以前贫困的生活。
果不其然,福三当年的生意做的一切都不顺利,很快又回到了以前贫困的生活。
その時になって初めて、福造は金持ちになったらたんとお供え物をしますと神様に約束したのに、何もお供えしなかったことを思い出した
福三这才想起来,自己曾向神许诺,等自己有钱了,就会进行供奉,但自己并没有供奉。
福三这才想起来,自己曾向神许诺,等自己有钱了,就会进行供奉,但自己并没有供奉。
じゃが、今となっては何もかもが手遅れじゃったそうな
但现在似乎一切都晚了
但现在似乎一切都晚了