翻訳: Kumika Moore 校正: Riaki Poništ
翻訳: Kumika Moore 校正: Riaki Poništ
皆さん 組織や世の中の変化の波って どういう風に起きると思いますか?
その究極の震源地って 一体何なんだろう?
私は「変革屋」なので 今日は その話をしたいと思います
MBAなんかに行くと大体ですね 企業変革ってのは
トップの 危機感の情勢から 始まるっていう風に習うんですね
つまり究極の震源地は 経営者であり リーダーであるっていうことらしいんです
で 本当に そうなのかって思うと
実際 私は 本当はちょっと 違うんじゃないかなという風に思っています
私が変革をやって 大体 もう5年くらいになります
年間5、6百人の人たちと 接点を持ってきてるんですけれども
その経験から考えると 1つだけ 確信を持って言えることがあるんですね
それ ちょっと青臭い話なんですが
人のポテンシャルってのは本当に無限大で 誰でも変わることができる
かつ 人が変わる瞬間の熱量ってのが
実は 組織とか世の中を 変えていく原動力になる
実は 変革屋って最初の頃ですね
結構 困った人たちと 出会うこともあるわけです
例えば「仕事がつまらない」とか
「この仕事は こなすものである」 と思ってたりとか
場合によっては「明日には会社を辞めたい」 っていうようないう人と
接点を持つこともあるわけですね
なんですけど びっくりするのは そういう人たちが
たった数か月ぐらいでですね 激変をするんです
そういう風に「仕事がつまらない」って 言ってた人たちが
「いや 自分は実は こういう未来を 作りたいと思ってるので
会社をこういう風に変えたいんだよね」 っていう風に言い出したり
「実はこういう世の中が良いと 思ってるんだよね
だから こっから こういうステップで 行こうと思ってるんだよね」って
こう熱く語るようになるわけです
その数か月で 一体何が 起きたのかっていうことを紐解いていくと
大概ですね その人たちが
自分の本当に
本当に奥底にある情熱だったりとか
本当に成し遂げたい未来だったりとか
そういうことを グーッっと考えて
自分が作りたい未来に気付く っていうプロセスが
やっぱりそこには あるんです
で それに気付くと 何がすごいかっていうとですね
やっぱそこって 誰かに頼まれたわけでもなくて
やれって言われたわけでもなくて
心の底から湧き出てくる熱量が その未来に向かってあるわけなんですね
そうすると まず何にもブレなくなるし 迷いもなくなるわけだし
あんまり不安もなくなるわけです
その未来をどうしても やっぱり実現したいと思うので
けっこう周りを変えていくって それなりに大変だし
手間もかかるし しんどいんですけど
それを突破する熱量っていうのを 持つことができるんですね
で そういう人たちが たくさん出てくると お互いに こう刺激をし合って
すごい変化の波が起きるわけです
で 私が だから
「究極の震源地は何だ?」 っていう風に問われた時に
答えがあるとすると それは
やっぱ そこにいる 一人一人の人の
ものすごく こう 自分の心の底にある情熱とか
本当に成し遂げたいなと思っている 未来に まあ気付く―
そういう瞬間が実は震源地なんだな という風に思っています
え だったら そういうのを その世の中の一人一人が
もっと たくさん持てるように なればいいじゃないか
そういう仕掛けを作れないだろうか っていう風に思うわけなんですね
でも残念ながら 現実は まだ そうなっていないんです
2011年の 日本のビジネスパーソンの
20代、30代の意識調査っていうのを見ると
で 実に7割以上の人が 将来の目標とか夢とか
成し遂げたいっていうことを 持っていない
内閣府は若者調査っていうのを やってまして
「自分が参加をすることによって
世の中が変わる可能性があると思うか」 っていう質問があるんです
で これに「はい」と 答えられている人の割合ってのが
アメリカとかドイツはですね 過半数いるんです
でも日本は3割に満たない
ちょっと ここで白状をしてしまうと
私自身も5年前までは まさに その ど真ん中にいたんですね
それまで15年ぐらい キャリアを ずっと私も積み上げてきたんですけど
その間 自分が こう なんか
世の中を変えられるなんて 思ってもいなかったし
まあ志とか情熱って確かに大事だし 持った方がいいけれど
でも それを持つのって すごく大変だし 見つかるのも すごく時間かかりそうだし
今やらなきゃいけないこともあるし 毎日一生懸命やってれば どっか―
いつか どっかに辿り着くんじゃないかって
そんな風に思っていました
なんで その当時の私のような人たちが まだ たくさんいるっていうことは
すごく よくわかるんですね
でも一方で そういう人たちが
たった数か月の間に激変する っていうことも私は知ってるんです
だから そこに きっと何か変化の 仕掛けとかスイッチが あるはずなんだ
そう思うんですよね
で その正体は何だろうか っていうのを知りたくて
その500人の人たちの中で 激変した人々が
どういう環境で どう 変わっていったのかっていうのを
私なりに こう追求し始める っていうのを始めました
で つい最近 私 その正体に気が付いたんです
スイッチの正体に
それは結構 実はシンプルで
まあその古くて新しい 答えだったんですけど
人が誰か他の人のことを ものすごく純粋に信じて
背中をグーッと押してあげるっていう その力だったんですね
実は その激変した人たちの周りには必ず
ものすごく お節介な人たち ってのがいるんです
で そのお節介な人たちってのは その本人のことを
たぶん本人以上に信じていて 期待をしていて
変わってほしいって強く願っている
なぜなら その人のポテンシャルが
本当に たくさん無限大にあるからって 思ってるわけなんですね
だらかこそ「本当にお前 そんなことやりたいの?」とか
「え ちょっと小さく まとまってるんじゃないか?」とか
「いや 本当に やりたいことは 何なんだ?」
「人生のビジョンは何なんだ?」 っていう風に問うたり
ダメ出しをしたりしてくれているわけです
で この―
その愛に溢れる そのお節介な人々 っていうのの役割は
本当に大きいなっていう風に 私 気が付いたんですね
なぜかっていうと 人生のビジョンとか 志っていうものには
実は締切りが ないわけです
「このクオリティーのアウトプットで 出してね」っていうこともない
なんで普通にしていると それを考えるっていうことは
優先順位は どんどん下がっていくし 低きに流れていく―
だけど そういう その お節介な人たちが
本気で自分のことを思ってくれていて
そこに その愛情があって期待があって 変わってほしいっていう思いがある
それに やっぱり気が付くと ものすごい健全なプレッシャーが
その人たちに かかっていくんですね
「え ちゃんと本気で向き合っていこう」
「自分が 本当にやり遂げたいことは 何なんだろうか?」
「やっぱり うずうず何年も考えて 考えてるわけにもいかないので
やっぱ どっかで腹くくりをしよう」
そういう風に自分に締切りを 設けていくっていう力にもなっていく
で 実は私も そうだったわけです
私 5年前にですね
本当に転機に出会うんですね
それは とある人に
「あなたの人生のビジョンは何なの?」 って訊かれたんです
生まれて初めて
私は もう まったく答えられなくて すごいショックだったんです
答えられなかったこと自体も ショックだったんですけど
やっぱり その人が真剣に たぶん あなたには そういうものが あるはずだ
ちゃんと あるはずだっていう風に 思ってくれてきて訊いてくれていたから
で それが わかったのでですね 余計ショックだったんですね
「ああ 私は変わらなきゃいけない」
そう思った瞬間でした
そっから自分に向き合うっていう ことを すごく やるんです
で 結構辛くて―
あの 簡単に自分が やりたいことなんか 見つからないですよね?
で もう くじけそうになって 本当に泣きそうになって
もう この辺でいいかって手打ちしそうに なることが何度もあったわけです
でも その度に やっぱり お節介な人が私の周りには いて
「お前 全然本気で考えてないだろ」と
「そんなんじゃ全然ダメだ」っていう風に 怒ってくれるんですね
で 私が そこから逃げずに 自分と向き合い続けられた
で こう自分が本当に やりたいことは 何かっていう答えを ちゃんと見い出して
今ここで「変革屋です」 と言って話ができているのは
やっぱり そのお節介な人たちが 私のことを ずっと信じてくれて
変化のスイッチを押し続けてくれたからだって やっぱり ほんと そう思うんです
やっぱり その―
人が自分で たった一人で 自分を大きく変えていくことって
なかなか難しいんだと思うんですよね
だけど素晴らしいなと思うのは 誰かのことを信じることはできるし
誰かの変化のスイッチを押すことは たぶんできるんです
で もし そうだとすると
次の その変化の波の震源地ってのは ひょっとするとですね
自分が誰か自分の周りの人の 変化のスイッチを押してあげる
お節介な人に なってあげる
そして自分の周りにいる お節介な人たちを本当に大切にして
自分自身も変わろうと頑張る
なんか そういう お互いの本気の スイッチを押し合うってことが
未来を変えていくんじゃないだろうか そんなことを思います
で この間ですね 計算してみて すごい衝撃を受けたんですが
例えば 残りの人生が 60年だったとすると
一週間は あと3千回しか来ないんです
このすごくすごく大切な 大切な大切な人生の時間を
私たちは一体 何のために
どういう未来を作るために 使っていきたいのか
やっぱ この問いに真剣に向き合う
しかも それは たった一人じゃなくて 信じ合える人たちと一緒に向き合っていく
そういうことが当たり前に できるようになれば
きっと未来は
ものすごく多様で ものすごく創造性豊かで
素晴らしい世の中になっていくんだろう という風に私は思っています
今日が その何かの出発点に なったとしたなら
変革屋としては これ以上 幸せなことはないなと思っています
ありがとうございました
(拍手)
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