ウクライナ支援しえん 避難ひなん者しゃ受け入うけいれや寄付きふの動うごき 日本にっぽんでも広ひろがる

最初さいしょの生徒せいととしてウクライナ東部とうぶの都市とし、ドニプロ出身しゅっしんのユリア・チェピツコさんが今月こんげつ、大阪おおさか市しの日本語にほんご学校がっこう、清風せいふう情報じょうほう工科こうか学院がくいんに入学にゅうがくすることになりました。

6日にち、チェピツコさんが、一時いちじ避難ひなん先さきのポーランドのワルシャワからオンラインで会見かいけんを開ひらきました。

チェピツコさんは今いまの状況じょうきょうについて「列車れっしゃで26時間じかんかけてドニプロからワルシャワまで移動いどうしてきました。ウクライナでは散歩さんぽもできませんでしたが、ここでは足あしが痛いたくなるくらいずっと散歩さんぽをしています」と話はなしました。

チェピツコさんは、日本にっぽんのアニメや漫画まんがに関心かんしんがあり大学だいがくでも日本語にほんごを学まなんだということで、「ヨーロッパやトルコもウクライナ人じんを受け入うけいれていますが、このプログラムは勉強べんきょうができるのが魅力みりょくでした。将来しょうらいは日本語にほんご教師きょうしとして活躍かつやくしたいし、日本にっぽん語ごで歌うたを作つくりたいです」と話はなしていました。

チェピツコさんは来週らいしゅうには、日本語にほんご学校がっこうの入学にゅうがく式しきに参加さんかする予定よていだということです。

石巻いしのまき市し役所やくしょを訪おとずれたのは、ウクライナの首都しゅとキーウ、ロシア語ごでキエフの西側にしがわにあるジトーミル州しゅうに住すんでいたニーナ・ポリシュチュックさん（68）です。

ロシア軍ぐんの侵攻しんこうを受うけて郊外こうがいの地下ちかのシェルターで生活せいかつしていましたが、戦況せんきょうが悪化あっかしたため、石巻いしのまき市しに住すむ娘むすめの谷たにタチアナさんを頼たよってポーランド経由けいゆで先月せんげつ26日にちに来日らいにちしました。

ポリシュチュックさんは娘むすめのタチアナさんなどとともに市役所しやくしょを訪おとずれ、担当たんとう者しゃから衣類いるいの支援しえん物資ぶっしを受け取うけとったあと、保健ほけん師しから健康けんこう状態じょうたいについて聞きかれていました。

その結果けっか、もともと処方しょほうされていた血圧けつあつを下さげる薬くすりが切きれかかっていることや、避難ひなん生活せいかつで足あしに痛いたみがあることがわかり、市しの職員しょくいんの案内あんないで近ちかくの病院びょういんを受診じゅしんすることになりました。

ポリシュチュックさんは今いま、娘むすめと娘むすめの夫おっと、孫まご3人にんの6人にんで石巻いしのまき市内しないに住すんでいて、日本にっぽん語ごが話はなせないため娘むすめを通をつうじてほかの人ひとと話はなす生活せいかつを続つづけています。

ポリシュチュックさんは「助け合たすけあいの気持きもちが強つよい日本にっぽんの皆みなさんのおかげで娘むすめや孫まごたちと一緒いっしょにいられて感謝かんしゃしています。これからは娘むすめ以外いがいともコミュニケーションをとりたいので、日本にっぽん語ごの勉強べんきょうを頑張がんばりたい」と涙なみだを浮うかべながら話はなしていました。

募金ぼきん活動かつどうを行おこなったのは、書道しょどうの全国ぜんこく大会たいかいの常連じょうれん校こうとして知しられる水戸みと葵あおい陵りょう高校こうこうの書道しょどう部ぶの生徒せいと10人にんで、5日にち、水戸みと市しのJR水戸みと駅前えきまえで通とおりかかる人ひとたちに支援しえんを呼よびかけました。

書道しょどう部ぶの稲毛いなげ彩華あやか 部長ぶちょうは「書道しょどうパフォーマンスで平和へいわを呼よびかけるだけでなく、ウクライナの人ひとたちの助たすけになりたいと思おもって実行じっこうしました。多おおくの人ひとが賛同さんどうしてくれて感謝かんしゃしています」と話はなしていました。

クラウドファンディングを始はじめたのは、国際こくさい基督教きりすときょう大学だいがくや国内こくないの日本語にほんご学校がっこうなどと連携れんけいし、ウクライナから日本にっぽんに避難ひなんする学生がくせいたちの受け入うけいれを支援しえんしている民間みんかん団体だんたい「パスウェイズ・ジャパン」です。

学生がくせいたちの授業じゅぎょう料りょうは大学だいがくや学校がっこう側がわが負担ふたんするということですが、受け入うけいれにはほかにも日本にっぽんへの渡航とこう費用ひようや当面とうめんの生活せいかつ費ひなどとして、1人にんおよそ60万まん円えんの費用ひようがかかるということです。

支援しえんの対象たいしょうは日本語にほんごを学まなんだことがあるか日本にっぽんに親族しんぞくがいる学生がくせいで、団体だんたいによりますと、この取り組とりくみを通をつうじて早はやければ今月こんげつ中ちゅうにおよそ15人にんを各地かくちの日本語にほんご学校がっこうで受け入うけいれる予定よていだということです。

パスウェイズ・ジャパンの折居おりい徳正のりまさ 代表だいひょう理事りじは「一いち人にんでも多おおくの学生がくせいの受け入うけいれをサポートし、平和へいわが戻もどれば、進学しんがくや就職しゅうしょくを通をつうじてウクライナと日本にっぽんを結むすぶ人材じんざいとして、活躍かつやくしてもらうことを期待きたいしています」と話はなしています。

支援しえん金きんの贈呈ぞうていを受うけたのはウクライナ西部せいぶのテルノピリに住すんでいたクービック・ナタリヤさん（66）で、6日にち午後ごご、桐生きりゅう市役所しやくしょで50万まん円えんを受け取うけとりました。

ナタリヤさんはロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけてポーランドに避難ひなんし、その後そのご、先月せんげつ26日にち、桐生きりゅう市しに住すむ娘むすめのオジブコ・スウィータ・ラーナさん（45）を頼たよって親戚しんせき4人にんとともに避難ひなんしてきました。

5人にんは現在げんざい、スウィータさんの自宅じたくがあるアパートで暮くらしているということで、桐生きりゅう市しが今後こんご、一家いっかの要望ようぼうを踏ふまえて教育きょういくや就労しゅうろうなど具体ぐたい的てきな支援しえんについても検討けんとうしていくとしています。

ナタリヤさんは「温あたたかな優やさしさが本当ほんとうにありがたいです。日本にっぽんには何なん回かいか来きているが本当ほんとうに大好だいすきなので、いろいろなところに出向でむき仕事しごともしていきたい」と話はなしていました。

クリチコ市長しちょうは、キーウの周辺しゅうへんでロシア軍ぐんの攻撃こうげきで多おおくの家屋かおくが破壊はかいされ、市民しみんが死亡しぼうしていると説明せつめいし、「目撃もくげきしているのはジェノサイドだ」と訴うったえました。

そのうえで「力ちからを合あわせてロシアに圧力あつりょくをかけ、戦争せんそうを終おわらせないといけない。そして団結だんけつこそが平和へいわをもたらす鍵かぎだ」と述のべて、平和へいわに向むけて協力きょうりょくを呼よびかけました。

これに対にたいし、門川かどがわ市長しちょうは「直接ちょくせつ、現状げんじょうを聞きき、改あらためて許ゆるせないという思おもいだ。姉妹しまい都市としとして全国ぜんこくに呼よびかけて、あらゆる支援しえんをしたい」と述のべました。

また門川かどがわ市長しちょうが今いまどのような支援しえんが必要ひつようか尋たずねたのに対にたいし、クリチコ市長しちょうは「いつまで長期ちょうき化かするかわからない」として、日持ひもちのする食品しょくひんや医療いりょう支援しえん、それに破壊はかいされた街まちの復興ふっこう支援しえんなどを求もとめていました。

それによりますと、企業きぎょうから生活せいかつに必要ひつような電化でんか製品せいひんや家具かぐなどを譲り受ゆずりうけて無償むしょう提供ていきょうするほか、子こどもたちが楽たのしく過すごすことができるようサッカーJ3のSC相模原さがみはらがサッカー教室きょうしつを開ひらくことなどを検討けんとうしているということです。

相模原さがみはら市し国際こくさい課かの野崎のさき順子じゅんこ課長かちょうは「住すむ場所ばしょがあるだけでは生活せいかつしていくのは難むずかしいので、さまざまなサービスを提供ていきょうしたいと思おもっている。相模原さがみはら市しで受け入うけいれるとなった際さいには、少すこしでもやすらぎが提供ていきょうできるようにきめ細きめこまかに対応たいおうしていきたい」と話はなしています。

コーナーにはおよそ100点てんが置おかれていて、ウクライナの歴史れきしやロシアの軍事ぐんじに関にかんする新書しんしょなどが売うれているほか、最近さいきんでは通常つうじょうは半年はんとしに1冊さつほどしか売うれないウクライナ語ごの入門にゅうもん書しょも品薄しなうすや売り切うりきれになっているということで、6日にちも開店かいてん直後ちょくごから足あしを止とめる客きゃくの姿すがたが見みられました。

訪おとずれた50代だいの男性だんせいは「ウクライナに対にたいする関心かんしんが高たかまったり深ふかまったりしていると思おもいます。日本にっぽんに避難ひなんしてくる人ひとには過剰かじょうに気きを遣つかうのでなく、自然しぜん体たいで接せっしていきたいと思おもいます」と話はなしていました。

特設とくせつコーナーを担当たんとうする「ジュンク堂どう池袋いけぶくろ本店ほんてん」の安斎あんざい千せん華子はなこさんは「いろいろな見方みかたがあるので、ウクライナもロシアも含ふくめ今いままで書かかれてきたさまざまな本ほんを冷静れいせいに見みていただきたい。今後こんご、ウクライナの方ほうと接せっする機会きかいが増ふえるかもしれないので、その時ときの手助てだすけになる1冊さつが見みつかればと思おもいます」と話はなしていました。