北海道沖太平洋のサケマス漁来月にもロシアと漁業交渉妥結 - Easy News

ロシアによるウクライナ侵攻しんこうの影響えいきょうで遅おくれていた北海道ほっかいどう沖おきの太平洋たいへいようでのサケ・マス漁りょうが来月らいげつ初はじめにも始はじまる見通みとおしになりました。

水産庁すいさんちょうは日本にっぽんとロシアの漁業ぎょぎょう交渉こうしょうが実質じっしつ的てきに妥結だけつしたと発表はっぴょうしました。

日本にっぽんの排他はいた的てき経済けいざい水域すいいきのうち、北海道ほっかいどうの南みなみの沖合おきあいの太平洋たいへいようで行おこなわれるサケ・マス漁りょうは、ロシアの川かわで生うまれた魚さかなが多おおいため、毎年まいとし、日本にっぽんとロシアの政府せいふ間かん交渉こうしょうで漁獲ぎょかく量りょうなどを決きめています。

しかし、ことしはロシアによるウクライナ侵攻しんこうの影響えいきょうで、漁業ぎょぎょう交渉こうしょうの開始かいしが今月こんげつ11日にちと、例年れいねんより大幅おおはばに遅おくれ、漁業ぎょぎょう者しゃが漁りょうに出でられない状況じょうきょうが続つづいていました。

こうした中なか、水産庁すいさんちょうは、オンラインによる交渉こうしょうが実質じっしつ的てきに妥結だけつし、週しゅう明あけに署名しょめいする運はこびだと23日にち未明みめい、発表はっぴょうしました。

具体ぐたい的てきには、カラフトマスやベニザケ、それにギンザケなどのことしの漁獲ぎょかく量りょうを去年きょねんと同おなじ合あわせて2050トンに設定せっていするとしています。

そのうえで、日本にっぽんは漁獲ぎょかく量りょうに応おうじて、2億おく円えんから3億おく円えん余あまりを漁業ぎょぎょう協力きょうりょく費ひとしてロシア側がわに支払しはらうとしました。

漁業ぎょぎょう協力きょうりょく費ひの下限かげんの2億おく円えんは、近年きんねん、漁獲ぎょかく量りょうが低迷ていめいしていることを踏ふまえ、去年きょねんより6000万まん円えん引き下ひきさげられたということです。

日本にっぽんを含ふくむ各国かっこくが、ロシアに対にたいして厳きびしい制裁せいさいを科かす中なかで行おこなわれた異例いれいの漁業ぎょぎょう交渉こうしょうが実質じっしつ的てきに妥結だけつしたことで、北海道ほっかいどう沖おきの太平洋たいへいようでのサケ・マス漁りょうが来月らいげつ初はじめにも始はじまる見通みとおしになりました。

根室ねむろの漁業ぎょぎょう者しゃ「ひとまず安心あんしん」

サケマス漁りょうの拠点きょてんとなる北海道ほっかいどう根室ねむろ市しの歯舞はぼまい漁港ぎょこうでは、漁業ぎょぎょう者しゃから安あんどの声こえが聞きかれました。

23日にち朝あさ、サケマス漁りょうの拠点きょてんとなる根室ねむろ市しの歯舞はぼまい漁港ぎょこうでは、交渉こうしょう妥結だけつの知しらせを聞きいた漁業ぎょぎょう者しゃたちが、陸りくに上あげられたままになっている漁船ぎょせんの整備せいびなどをしていました。

サケマス漁りょうを行おこなう漁業ぎょぎょう者しゃは「けさニュースを見みて初はじめて知しった。交渉こうしょうがまとまるか心配しんぱいだったが、よくまとめてくれた。ひとまず安心あんしんした」と話はなしていました。

また、日本にっぽんが漁獲ぎょかく量りょうに応おうじてロシア側がわに支払しはらう漁業ぎょぎょう協力きょうりょく費ひの下限かげんが2億おく円えんに引き下ひきさげられたことについても「よかった」と話はなしていました。

また、別べつの漁業ぎょぎょう者しゃは「これから船ふねを降おろして5月つき1日にちにでも漁りょうに出でられる体制たいせいを整ととのえたい」と話はなしていました。

サケマス漁りょうは来月らいげつ上旬じょうじゅんに最盛さいせい期きを迎むかえることから、今後こんご、出漁しゅつりょうに向むけた準備じゅんびが本格ほんかく化かする見込みこみです。

北海道ほっかいどう鈴木すずき知事ちじ「早はやく出漁しゅつりょうできるよう」

北海道ほっかいどうの鈴木すずき知事ちじは「漁業ぎょぎょう者しゃの窮状きゅうじょうを受うけて臨のぞんだ非常ひじょうに厳きびしい交渉こうしょうだったが、盛漁期せいぎょきを逸いっすることなく交渉こうしょうが実質じっしつ的てきに妥協だきょうし、漁業ぎょぎょう者しゃが長年ながねん要望ようぼうしてきた漁業ぎょぎょう協力きょうりょく費ひの削減さくげんがかなえられたことについて、深ふかく感謝かんしゃ申し上もうしあげる。道みちとしては、手続てつづきを迅速じんそくに進すすめ、漁業ぎょぎょう者しゃが一いち日にちでも早はやく出漁しゅつりょうできるよう取り組とりくんでいきたい」というコメントを出だしました。