式しきには遺族いぞくやけがをした人ひとたち、それにJR西日本にしにほんの関係かんけい者しゃなど244人にんが参列さんれつし、はじめに全員ぜんいんで黙もくとうをささげました。

このあとJR西日本にしにほんの長谷川はせがわ一明いちめい社長しゃちょうがおわびと追悼ついとうのことばを述のべました。

この中なかで長谷川はせがわ社長しゃちょうは「皆様みなさま、お一いち人にんお一いち人にんの大切たいせつな人生じんせいを私わたしたちが一瞬いっしゅんにして奪うばってしまい誠まことに申し訳もうしわけありませんでした。どれだけ時間じかんが経過けいかしてもどれだけ世代せだい交代こうたいが進すすんでも私わたしどもとしてこの事故じこを風化ふうかさせることはございません。事故じこの重おもい反省はんせいと教訓きょうくんを継承けいしょうし続つづけ、強つよい使命しめい感かんを持もって安全あんぜん性せい向上こうじょうの取り組とりくみを一いち歩ほ一いち歩ほ着実ちゃくじつに進すすめてまいります」などと述のべました。

このあと遺族いぞくなど参列さんれつ者しゃが慰霊いれい碑ひに向むかって順番じゅんばんに献花けんかを行おこないました。

「祈いのりの杜もり」では、午後ごご5時じから午後ごご8時の間ときのまに一般いっぱんの人ひとの献花けんかも受け付うけつけるということです。

そして「事故じこを次つぎの世代せだい、次つぎの時代じだいに伝つたえていくには、事故じこ現場げんばなどの存在そんざいがとても大事だいじだと思おもいます。遠足えんそくや修学しゅうがく旅行りょこうで訪おとずれる子こどもたちにも事故じこ車両しゃりょうを見みてもらえるような展示てんじの方法ほうほうを考かんがえてほしい」と訴うったえました。

そして電車でんしゃが現場げんば付近ふきんに近ちかづくと速度そくどが落おとされた車内しゃないでは、花はなを持もった男性だんせいが静しずかに手てを合あわせて祈いのりをささげる様子ようすが見みられました。

千葉ちば県けんから慰霊いれいのために訪おとずれたという男性だんせいは「日常にちじょうの生活せいかつや当たり前あたりまえの幸しあわせな日々ひびを過すごしていたはずの人ひとたちが事故じこで命いのちを落おとしたり、大だいけがで人生じんせいが変かわることを余儀よぎなくされたりしたことを考かんがえると、なぜ速度そくどを落おとしてカーブを通過つうかできなかったのかという思おもいが込み上こみあげてきます。いちばんの責任せきにんは運転うんてん士しにあるのかもしれませんが、事故じこの背景はいけいを思い起おもいおこすとJR西日本にしにほんにも大おおきな責任せきにんの一端いったんを感かんじてもらわない訳わけにはいかない」と話はなしていました。

長谷川はせがわ社長しゃちょうは追悼ついとう慰霊いれい式しきのあと取材しゅざいに応おうじ「事故じこから17年ねんを迎むかえ、改あらためて被害ひがいにあわれた方ほうのご無念むねんや遺族いぞくの悲かなしみや苦くるしみを深ふかく心こころに刻きざみ、安全あんぜん第だい一いちを積み重つみかさねていかないといけない」と話はなしました。

JR西日本にしにほんは安全あんぜん性せいの向上こうじょうを「最さい重要じゅうよう課題かだい」に掲かかげていますが、コロナ禍かの影響えいきょうなどで2年ねん連続れんぞくで巨額きょがくの赤字あかじが見込みこまれる中なか、さらなるコスト削減さくげんを迫せまられていて、経営けいえいの効率こうりつ化かが喫緊きっきんの課題かだいとなっています。これについて長谷川はせがわ社長しゃちょうは「鉄道てつどうが基幹きかん事業じぎょうである私わたしたちにとって安全あんぜんなくしてグループの持続じぞくや発展はってんはない。足元あしもとが厳きびしい経営けいえい状況じょうきょうではあるが、だからこそ安全あんぜんの取り組とりくみを揺ゆるぎなく積み重つみかさねていく必要ひつようがある」と話はなしました。