【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（27日の動き） - Easy News

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる27日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

“偽にせ旗はた作戦さくせん”と指摘してきモルドバ沿ドニエストル地方ちほうの爆発ばくはつ

アメリカのシンクタンク「戦争せんそう研究所けんきゅうじょ」は26日にち、ウクライナ東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリについて「プーチン大統領だいとうりょうは戦闘せんとうは行おこなわれていないと主張しゅちょうしているが、ロシア軍ぐんはアゾフスターリ製鉄せいてつ所しょを含ふくむ市内しないを守まもるウクライナ軍ぐんへの攻撃こうげきを続つづけている」という分析ぶんせきを明あきらかにしました。

また、ウクライナと国境こっきょうを接せっするモルドバの沿ドニエストル地方ちほうで起おきた爆発ばくはつについて「ロシアとその代理だいり勢力せいりょくが、攻撃こうげきを受うけたかのような情報じょうほうをねつ造ねつぞうする、いわゆる偽にせ旗はた作戦さくせんによる攻撃こうげきを企くわだてた。これによってウクライナの東部とうぶ2州しゅうと同様どうよう、プーチン大統領だいとうりょうが、ロシア系けい住民じゅうみんが多おおく住すむこの地方ちほうの独立どくりつを一方いっぽう的てきに承認しょうにんし、その求もとめに応おうじて軍隊ぐんたいを派遣はけんしようとするかもしれない。こうした行動こうどうは、モルドバや隣接りんせつするルーマニアでの緊張きんちょうを大幅おおはばに高たかめるほか、ウクライナ東部とうぶにおけるロシア軍ぐんの苦戦くせんから目めをそらす安やすっぽい『勝利しょうり』を、プーチン大統領だいとうりょうにもたらす可能かのう性せいがある」と指摘してきしました。

首都しゅとキーウウクライナとロシアの友好ゆうこう象徴しょうちょうの銅像どうぞうを撤去てっきょ

ウクライナの首都しゅとキーウでは、ウクライナとロシアの友好ゆうこうの象徴しょうちょうとして建たてられていた銅像どうぞうが26日にち撤去てっきょされました。

ウクライナとロシアの労働ろうどう者しゃをかたどった高たかさおよそ8メートルの銅像どうぞうは、ソビエト時代じだいの1982年ねん、双方そうほうの友好ゆうこうの象徴しょうちょうとしてキーウ中心ちゅうしん部ぶに建たてられました。

ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけて反はんロシア感情かんじょうが高たかまるなか、銅像どうぞうの撤去てっきょが決きまり、26日にち、およそ100人にんの市民しみんが見守みまもるなか撤去てっきょ作業さぎょうが行おこなわれました。

クレーン車しゃを使つかって銅像どうぞうが台座だいざから外はずされ地面じめんに倒たおされると、集あつまった人ひとたちは、歓声かんせいをあげたり写真しゃしんをとったりしていました。

銅像どうぞうの撤去てっきょ作業さぎょうに立ち会たちあったキーウ市しのクリチコ市長しちょうはメディアの取材しゅざいに対にたいして「この像ぞうは、ウクライナとロシアの友好ゆうこうを象徴しょうちょうしていたが、今いまとなってはまったく違ちがう意味いみを持もつものになってしまった」と話はなしていました。

プーチン大統領だいとうりょう側近そっきん“米べいなどの武器ぶき供与きょうよが戦闘せんとう長引ながびかせている”

プーチン大統領だいとうりょうの側近そっきんで、ロシアの安全あんぜん保障ほしょう政策せいさくにかかわるパトルシェフ安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎ書記しょきは26日にち、政府せいふ系けいの「ロシア新聞しんぶん」のインタビューで「アメリカはロシアを抑圧よくあつするためウクライナを利用りようしている」と述のべ、ロシアの弱体じゃくたい化かをねらうアメリカなどが武器ぶきを供与きょうよすることでウクライナでの戦闘せんとうを長引ながびかせているとする政権せいけん側がわの持論じろんを展開てんかいしました。

そして「欧米おうべい諸国しょこくと、その支配しはい下かにあるウクライナの政権せいけんによる政策せいさくの結果けっかは、ウクライナを崩壊ほうかいさせ、分裂ぶんれつさせることにしかならない」と述のべました。

パトルシェフ氏しは、かつてFSB＝連邦れんぽう保安庁ほあんちょうの長官ちょうかんを務つとめるなど治安ちあん機関きかんの出身しゅっしん者しゃでつくる強硬きょうこう派は、いわゆる「シロビキ」の代表だいひょう格かくとして知しられています。プーチン大統領だいとうりょうはことし2月つきに軍事ぐんじ侵攻しんこうを始はじめたとき「ウクライナの領土りょうどの占領せんりょうは計画けいかくにない」と言いいながら、今いまでは東部とうぶや南部なんぶの都市としを相次あいついで掌握しょうあくし既成きせい事実じじつ化かを進すすめていて、パトルシェフ氏しの発言はつげんは、ウクライナへの支援しえんを強化きょうかするアメリカとの対決たいけつ姿勢しせいを強つよめ、戦闘せんとうが長期ちょうき化かするおそれを示しめしています。

ロシアポーランドやブルガリアに天然てんねんガス供給きょうきゅう停止ていし通知つうち

ポーランドの国営こくえいガス会社かいしゃは26日にち、ロシア最大さいだいの政府せいふ系けいガス会社かいしゃガスプロムから、パイプラインによる天然てんねんガスの供給きょうきゅうを27日にちから完全かんぜんに停止ていしするという通知つうちを受うけたと発表はっぴょうしました。

供給きょうきゅうを停止ていしする理由りゆうは明あきらかにされていませんが、ロシア政府せいふは先月せんげつ末まつ「非ひ友好国ゆうこうこく」と指定していした欧米おうべい各国かっこくなどに対にたいし天然てんねんガスを購入こうにゅうする際さいロシアの通貨つうかルーブルでの支払しはらいを義務ぎむづけるとして、「拒否きょひした場合ばあいには契約けいやくは停止ていしされる」と警告けいこくしていました。

ポーランドは天然てんねんガスの輸入ゆにゅうの50％以上いじょうをロシアに依存いぞんしていますが、ポーランドの気候きこう・環境かんきょう相しょうは「こうした事態じたいを想定そうていしロシアへの依存いぞんを減へらす措置そちを講こうじてきた。ポーランドの各かく家庭かていがガスの不足ふそくに陥おちいることはない」として、影響えいきょうは少すくないとの認識にんしきを示しめしています。

またブルガリアのメディアによりますとブルガリアの国営こくえいガス会社かいしゃも、同おなじ26日にち、ガスプロムから、天然てんねんガスの供給きょうきゅうを停止ていしする通知つうちを受うけたとしていて、ロシア側がわがほかの国々くにぐにに対にたいしても同様どうようの措置そちをとる可能かのう性せいが出でています。

ウクライナから国外こくがいに避難ひなん予測よそくより多おおい830万まん人にんにのぼる可能かのう性せい

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは26日にち、ウクライナから国外こくがいに避難ひなんする人ひとが当初とうしょの予測よそくよりも多おおい、830万まん人にんにのぼる可能かのう性せいがあるという見通みとおしを示しめしました。

UNHCRは当初とうしょ、400万まん人にんと予測よそくしていましたが先月せんげつにはすでにその予測よそくを上回うわまわっていて、25日にち現在げんざいで526万まん人にんが国外こくがいに逃のがれています。

UNHCRのマントゥー報道ほうどう官かんは「これほどの規模きぼとスピードでの避難ひなん民みんの増加ぞうかは近年きんねん見みたことがない」として、18億おくドル余あまりの支援しえんが必要ひつようとなるとしています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう戦闘せんとうで親おやを失うしなった子こどもたちを激励げきれい

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは、東部とうぶマリウポリの激はげしい戦闘せんとうで親おやを失うしなった子こどもたちを激励げきれいするため、26日にち、首都しゅとキーウにある子こどものための病院びょういんを訪おとずれました。

ウクライナ大統領だいとうりょう府ふによりますと、子こどもたちはマリウポリの戦闘せんとうで親おやを失うしない、いったんはロシア軍ぐんに連れ去つれさられましたが、その後そのご、ウクライナ側がわに保護ほごされ、キーウの病院びょういんでけがの手当てあてなどを受うけています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは、この日ひが10歳さいの誕生たんじょう日びだという男の子おとこのこの病室びょうしつに入はいると、握手あくしゅをして「誕生たんじょう日びおめでとう」などと声こえをかけ、プレゼントとしてタブレット端末たんまつを手渡てわたしました。

脚あしをけがしてベッドで寝ねたままとなっている男の子おとこのこは、プレゼントを受け取うけとり笑顔えがおを見みせていました。

また、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは12歳さいの女の子おんなのこにも会あい、「具合ぐあいはどうですか」と尋たずねると、女の子おんなのこは「疲つかれていますが、大丈夫だいじょうぶです」などと答こたえ、プレゼントを受け取うけとると、うれしそうにはにかんだ様子ようすを見みせていました。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは「子こどもたちはわれわれの未来みらいです。ウクライナのすべての子こどもが家いえに戻もどれるよう、われわれは戦たたかう」と述のべ、軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシアに立ち向たちむかう決意けついを新あらたにしていました。

ウクライナ南部なんぶヘルソン市しの市長しちょう解任かいにん住民じゅうみん投票とうひょう実施じっしに警戒けいかい

ウクライナ南部なんぶ、ヘルソンの市長しちょうは26日にち、自身じしんのフェイスブックで「きょう、ヘルソン市しの新あたらしい行政ぎょうせい府ふの長ちょうだとする人物じんぶつを紹介しょうかいされた。ロシア軍ぐんの司令しれい官かんからはヘルソン市長しちょうの権限けんげんは移うつると説明せつめいされた」として、ロシア側がわから市長しちょうを強制きょうせい的てきに解任かいにんされたことを明あきらかにしました。

そのうえで「私わたしは私わたしを市長しちょうに選えらんでくれた人ひとたちとともにヘルソンにとどまっている。ヘルソンはウクライナのものだ」として、ロシアの支配しはいには協力きょうりょくしないと強調きょうちょうしました。

ウクライナ政府せいふなどはロシアが占領せんりょうを正当せいとう化かするためにヘルソンで住民じゅうみん投票とうひょうを実施じっしする動うごきがあるとしていて、警戒けいかいを強つよめています。

米べい大使館たいしかんの機能きのうウクライナ国内こくないに戻もどす

アメリカ国務省こくむしょうのプライス報道ほうどう官かんは26日にち、記者きしゃ会見かいけんで、ウクライナ情勢じょうせいの悪化あっかを受うけ隣国りんごくポーランドに移うつしていた現地げんちのアメリカ大使館あめりかたいしかんの機能きのうについて、ウクライナ国内こくないに戻もどし、いったん西部せいぶリビウに設もうけることを明あきらかにしました。

すでに大使館たいしかんの職員しょくいんがリビウに向むかったということで、今後こんご、首都しゅとキーウでの業務ぎょうむが再開さいかいできるかどうか、見極みきわめていくとしています。

米べい国防こくぼう長官ちょうかん「核かく使用しようの脅おどし非常ひじょうに危険きけんで何なにの役やくにも立たたない」

アメリカのオースティン国防こくぼう長官ちょうかんは、ロシアのラブロフ外相がいしょうが「いま核かく戦争せんそうのリスクは、非常ひじょうに大おおきくなっている」などと述のべたことについて、26日にち、記者きしゃ会見かいけんで「核かくの使用しようの可能かのう性せいについて脅おびやかすようなことを言いうのは非常ひじょうに危険きけんで、何なにの役やくにも立たたない。核かく戦争せんそうに勝者しょうしゃはおらず、誰だれも見みたくはない」と懸念けねんを示しめしました。

また、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを続つづけるロシア軍ぐんの戦力せんりょくについて「地上ちじょう部隊ぶたいには相当そうとうな死傷ししょう者しゃが出でている。多おおくの装備そうびを失うしなったほか、精密せいみつ誘導ゆうどう弾だんを大量たいりょうに使つかい、主要しゅような艦艇かんていも失うしなった。軍事ぐんじ力りょくという点てんでは侵攻しんこう開始かいし当初とうしょより弱体じゃくたい化かしている」と指摘してきしました。

そのうえで「これらの戦力せんりょくの一部いちぶは、制裁せいさいと輸出ゆしゅつ規制きせいによって今後こんご、補充ほじゅうするのが難むずかしいとみられる。われわれは、ロシアが隣国りんごくを脅おどすことができなくなるようにしたい」と強調きょうちょうしました。

国連こくれんグテーレス事務じむ総長そうちょうがプーチン大統領だいとうりょうと会談かいだん

国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうは26日にち、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまってから初はじめてロシアの首都しゅとモスクワを訪おとずれ、プーチン大統領だいとうりょうと会談かいだんしました。

クレムリンの長ちょう机つくえでグテーレス事務じむ総長そうちょうを迎むかえたプーチン大統領だいとうりょうは、▽軍事ぐんじ侵攻しんこうがウクライナ東部とうぶのロシア系けい住民じゅうみんを保護ほごするためだと改あらためて正当せいとう性せいを強調きょうちょうしたうえで、▽首都しゅとキーウ近郊きんこうのブチャで多おおくの市民しみんが殺害さつがいされて見みつかったことについても、ロシア軍ぐんは関与かんよしておらずウクライナ側がわによる挑発ちょうはつだと主張しゅちょうしました。

そのうえで東部とうぶのマリウポリの製鉄せいてつ所しょで市民しみんが取り残とりのこされていると見みられることについて「ウクライナ軍ぐんは市民しみんを盾たてにしたテロリストと同おなじ行動こうどうをとっている。ロシア側がわが設もうけた人道じんどう回廊かいろうは機能きのうしている」と述のべ、ウクライナ側がわを非難ひなんしました。

これに対にたいしてグテーレス事務じむ総長そうちょうは「ロシアとウクライナが問題もんだい解決かいけつのために協力きょうりょくすることが必要ひつようだ」と訴うったえ、市民しみんを避難ひなんさせるため双方そうほうが協議きょうぎする場ばを設もうけるよう提案ていあんしました。

会談かいだんのあと国連こくれんは「市民しみんの避難ひなんに向むけて国連こくれんと赤十字せきじゅうじ国際こくさい委員いいん会かいが関与かんよすることで原則げんそく的てきに合意ごういした」と発表はっぴょうし、今後こんごの具体ぐたい的てきな協議きょうぎは、国連こくれんの人道じんどう問題もんだい調整ちょうせい事務所じむしょとロシア国防省こくぼうしょうの間まで行おこなわれるとしています。

グテーレス事務じむ総長そうちょうはこのあとウクライナへ移うつり、28日にちにはゼレンスキー大統領だいとうりょうと会談かいだんする予定よていですが、プーチン大統領だいとうりょうはウクライナ側がわに対にたいする強硬きょうこうな姿勢しせいを崩くずしておらず、国連こくれんトップによる仲介ちゅうかいが事態じたいの打開だかいにつながるのかなお不透明ふとうめいな情勢じょうせいです。

ロシア軍ぐんウクライナ東部とうぶや南部なんぶで攻勢こうせい強つよめる一部いちぶ地域ちいき掌握しょうあくと主張しゅちょう

ロシア軍ぐんは、ウクライナ東部とうぶや南部なんぶで攻勢こうせいを強つよめていて、一部いちぶの地域ちいきを掌握しょうあくしたと主張しゅちょうして支配しはい地域ちいきの拡大かくだいを正当せいとう化かしています。

ロシア国防省こくぼうしょうは26日にち、ロシア空軍くうぐんが東部とうぶドネツク州しゅうのスラビャンスクで、武器ぶき庫こなどを破壊はかいしたほか、スラビャンスクの近郊きんこうでは、地ち対空たいくうミサイルシステムを破壊はかいしたとしています。

また、国防省こくぼうしょうは声明せいめいで、これまでの軍事ぐんじ作戦さくせんの成果せいかとして▽東部とうぶのドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうの大だい部分ぶぶんを掌握しょうあくしたとしたほか、▽南部なんぶヘルソン州しゅうの全域ぜんいきを掌握しょうあくし、▽東部とうぶハルキウ州しゅう、南東なんとう部ぶザポリージャ州しゅう、南部なんぶミコライウ州しゅうの一部いちぶを掌握しょうあくしたとも主張しゅちょうしました。

そのうえで、「こうした地域ちいきでは平和へいわな生活せいかつが確立かくりつされている」として支配しはい地域ちいきの拡大かくだいを正当せいとう化かしました。

ロシア軍ぐん駐留ちゅうりゅうの沿ドニエストル地方ちほうで複数ふくすうの爆発ばくはつ

ウクライナの隣国りんごくモルドバからの独立どくりつを一方いっぽう的てきに宣言せんげんし、現在げんざいロシア軍ぐんが駐留ちゅうりゅうする沿ドニエストル地方ちほうで、複数ふくすうの爆発ばくはつがあり、モルドバ政府せいふは警戒けいかいを強つよめています。

モルドバ政府せいふなどによりますと、沿ドニエストル地方ちほうでは26日にち、2つの電波でんぱ塔とうが破壊はかいされたほか、軍ぐんの施設しせつでも爆発ばくはつが起おきていて、ロシア寄よりの地元じもと当局とうきょくは「テロ攻撃こうげきだ」と主張しゅちょうしているということです。

モルドバのサンドゥ大統領だいとうりょうは26日にち、緊急きんきゅうの安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎを開ひらいたあと会見かいけんし「われわれはモルドバの平和へいわを脅おびやかす、いかなる挑発ちょうはつ行為こういも非難ひなんする」と述のべました。

そして「緊張きんちょうを高たかめる企くわだては、戦争せんそうを支持しじし地域ちいきの不安定ふあんてい化かを図はかる、沿ドニエストル地方ちほうの内部ないぶの勢力せいりょくによって引き起ひきおこされた」と述のべ、ロシア寄よりの地元じもと当局とうきょくなど、モルドバ政府せいふと対立たいりつする勢力せいりょくによる自作じさく自演じえんの可能かのう性せいを示唆しさしました。

またウクライナ外務省がいむしょうは26日にち、声明せいめいを発表はっぴょうし、モルドバ政府せいふを支持しじする立場たちばを強調きょうちょうしました。

そのうえで「ロシアが2月つきに開始かいししたウクライナに対にたいする侵略しんりゃくに、モルドバの沿ドニエストル地方ちほうを引き込ひきこもうとする企くわだてを非難ひなんする」として、地元じもと当局とうきょくに強つよい影響えいきょう力りょくをもつロシアをけん制けんせいしました。

一方いっぽう、ロシア大統領だいとうりょう府ふのペスコフ報道ほうどう官かんは26日にち「確たしかに現地げんちから入はいってくるニュースは憂慮ゆうりょすべきものだ。状況じょうきょうを注意深ちゅういぶかく見守みまもっている」と述のべ、プーチン政権せいけんとして状況じょうきょうを注視ちゅうししていることを明あきらかにしました。

沿ドニエストル地方ちほうは、1990年ねんにモルドバから一方いっぽう的てきに分離ぶんり独立どくりつを宣言せんげんし、現在げんざいは事実じじつ上じょう、モルドバ政府せいふの統治とうちが及およんでおらず、ロシア軍ぐん1500人にん以上いじょうが駐留ちゅうりゅうするなど、ロシアの強つよい影響えいきょう下かにあります。

ウクライナゼレンスキー大統領だいとうりょう「爆発ばくはつはロシアの企くわだて」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは26日にちの記者きしゃ会見かいけんで、ウクライナと国境こっきょうを接せっするモルドバの沿ドニエストル地方ちほうで起おきた爆発ばくはつについて、「われわれは、これがロシアの企くわだてだということを明確めいかくに理解りかいしている。モルドバがウクライナを支持しじするならば、ロシアにも手段しゅだんがあると示しめすことで、モルドバに脅威きょういを与あたえようとしている」とロシアを非難ひなんしました。

米べい主導しゅどうの関係かんけい国こく会合かいごうウクライナへの軍事ぐんじ支援しえん強化きょうかを確認かくにん

ロシアによる侵攻しんこうが続つづくウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんをめぐりアメリカが主導しゅどうした関係かんけい国こくの会合かいごうがドイツで開ひらかれ、アメリカのオースティン国防こくぼう長官ちょうかんは各国かっこくが支援しえんを強化きょうかすることを確認かくにんしたと強調きょうちょうしました。

ドイツ西部せいぶにあるアメリカ軍ぐんの基地きちで26日にち開ひらかれた会合かいごうには、NATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうの加盟かめい国こくなど40か国かこく以上いじょうの関係かんけい者しゃがオンラインも含ふくめて参加さんかしました。

会合かいごう後ご、アメリカのオースティン国防こくぼう長官ちょうかんが記者きしゃ会見かいけんし、ドイツが自じ走はし式しきの対空たいくう砲ほうをウクライナへ提供ていきょうすると明あきらかにするなど、各国かっこくが相次あいついで新あらたな兵器へいきの供与きょうよを打うちだしたことを歓迎かんげいするとしたうえで、「われわれにはむだにしている時間じかんはない」と述のべました。

そのうえで「きょうすべてのリーダーはロシアの侵略しんりゃくと残虐ざんぎゃく行為こういと戦たたかうウクライナを支援しえんすることをさらに決意けついしたと思おもう」と述のべ、会合かいごうを通をつうじて各国かっこくが支援しえんを強化きょうかすることを確認かくにんしたと強調きょうちょうしました。

これまでにアメリカやヨーロッパ諸国しょこくなど30か国かこく以上いじょうからのウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんは総額そうがくで50億おくドル、日本にっぽん円えんにして6300億おく円えん余あまりに上のぼるということで今後こんごも会合かいごうを定期ていき的てきに開催かいさいし、関係かんけい国こくで軍事ぐんじ支援しえんを調整ちょうせいしていくということです。

欧米おうべい側がわはウクライナ東部とうぶでの大だい規模きぼな攻防こうぼう戦せんを見据みすえ、アメリカが大だい口径こうけいの砲弾ほうだんを大量たいりょうに撃ち込うちこむりゅう弾だん砲ほうを供与きょうよするなど、ウクライナ側がわが求もとめる攻撃こうげき力りょくの高たかい兵器へいきの供与きょうよを始はじめていますが、ロシア側がわはこれに強つよく反発はんぱつしています。

ロシアモルグロフ外務がいむ次官じかん日にち米まいをけん制けんせい

ロシアのモルグロフ外務がいむ次官じかんは26日にち、国営こくえいのロシア通信つうしんのインタビューで、ロシアの国境こっきょう付近ふきんで日本にっぽんの海上かいじょう自衛隊じえいたいとアメリカ海軍かいぐんが行おこなっている演習えんしゅうが地域ちいきの緊張きんちょうを高たかめるとしたうえで「わが国わがくにの安全あんぜん保障ほしょうに対にたいする脅威きょういと受け止うけとめる」と述のべました。

今月こんげつ、日本海にほんかいで行おこなわれた、海上かいじょう自衛隊じえいたいと、アメリカ軍ぐんの原子力げんしりょく空母くうぼ「エイブラハム・リンカーン」を中心ちゅうしんとする空母くうぼ打撃だげき群ぐんによる共同きょうどう訓練くんれんなどを念頭ねんとうに置おいているとみられます。

モルグロフ次官じかんは「外交がいこうルートを通をつうじて日本にっぽん政府せいふに警告けいこくしている。こうした行為こういが増ふえれば、ロシアが防衛ぼうえい力りょく強化きょうかのため対抗たいこう措置そちをとることを、覚悟かくごする必要ひつようがある」と述のべ、日本にっぽんやアメリカをけん制けんせいしました。

ロシアは、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけ欧米おうべいと足並あしなみをそろえて制裁せいさいを科かす日本にっぽんを非ひ友好国ゆうこうこくに指定していし、平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうの中断ちゅうだんを一方いっぽう的てきに表明ひょうめいするなど、日本にっぽんへの圧力あつりょくを強つよめています。

ウクライナから国外こくがいに避難ひなんした人ひと 526万まん人にん余あまり

UNHCR＝国連こくれん難民なんみん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょのまとめによりますと、ロシア軍ぐんの侵攻しんこうを受うけてウクライナから国外こくがいに避難ひなんした人ひとの数かずは、25日にちの時点じてんで526万まん人にん余あまりとなっています。

主おもな避難ひなん先さきは、▽ポーランドがおよそ292万まん人にん、▽ルーマニアがおよそ78万まん人にん、▽ハンガリーがおよそ49万まん人にん、▽モルドバがおよそ43万まん人にんなどとなっています。

また、▽ロシアに避難ひなんした人ひとは、およそ61万まん人にんとなっています。

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょ少すくなくとも2729人にんの市民しみんが死亡しぼう

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまったことし2月つき24日にちから今月こんげつ25日にちまでに、ウクライナで少すくなくとも2729人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。

このうち201人にんは子こどもだとしています。

地域ちいき別べつでみると、▽東部とうぶのドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうで1268人にん、▽それ以外いがいのキーウ州しゅうや東部とうぶのハルキウ州しゅう、北部ほくぶのチェルニヒウ州しゅう、南部なんぶのヘルソン州しゅうなどで、1461人にんの死亡しぼうが確認かくにんされているということです。

また、けがをした市民しみんは3111人にんにのぼるとしています。

しかし、東部とうぶのマリウポリなど激はげしい攻撃こうげきを受うけている地域ちいきでの死傷ししょう者しゃの数かずについて、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは▽集計しゅうけいが遅おくれていたり、▽確認かくにんがまだ取とれていなかったりして統計とうけいには反映はんえいされていないとして、実際じっさいの死傷ししょう者しゃの数かずはこれを大おおきく上回うわまわるとの見方みかたを示しめしています。