映像では、多くの人たちがはしごを伝って地下から地上に出てくる様子や製鉄所の敷地内とみられるがれきの中を歩く様子が撮影されています。
バスの中には生後6か月になったばかりだという赤ちゃんの姿もあり、一緒にいた女性は「2か月もの間、待っていました」と話していました。
また別の女性は「大人は耐えることができていましたが子どもたちはいつも食べ物を欲しがっていました」と食料不足だった状況について話していました。
その後、映像では、人々が乗り込んだバスが荒廃した町の中を移動する様子や国連やICRC=赤十字国際委員会のスタッフであることを示す服装をした人たちがバスから降りる人たちを出迎える様子も確認できます。
このうち、ドネツク州のキリレンコ知事の発表によりますと、州北部でロシア軍による攻撃があり、市民4人が死亡、11人がけがをしたということです。 また、ハルキウ州のシネグボフ知事の発表では、住宅地がロシア軍の攻撃を受け、3人が死亡、8人がけがをしたとしていて、市民に対し避難所にとどまるよう呼びかけています。
そのうえで「すでに100人を超える市民が避難した。手順の煩雑さを考えると、最初の避難者はザポリージャにあすの朝、到着するだろう。われわれのチームはそこで彼らと合流する」と明らかにし引き続き、市民の避難に尽力する姿勢を示しました。
このうち、首都モスクワの中心部では、参加者らがロシア国旗や軍事侵攻を支持するシンボルとなっている「Z」のマークが記された旗などを車に掲げ、プーチン大統領への支持を訴えていました。 参加した男性の1人は「労働組合は、軍事作戦を決断した大統領と政府を支持していることを行動で示す」と強調していました。
給油待ちをしていた男性は「ロシアが石油の精製施設を攻撃したため、燃料が不足しています。500キロ以上離れた遠い外国からガソリンを運んでこないといけません」と話していました。
ロシアの民間の世論調査機関「レバダセンター」は、4月21日から27日にかけて、ロシア国内の18歳以上の1600人余りに対面方式で調査を行いました。 それによりますと ▽「軍事作戦を支持する」と答えた人は74%で、前の月と比べて7ポイント減った一方 ▽「支持しない」と答えた人は19%と5ポイント増えました。 また「軍事作戦は成功しているか」という質問に対し ▽「非常に成功」▽「おおむね成功」と答えた人は、合わせて68%だった一方 ▽「どちらかといえば失敗」は12% ▽「完全に失敗」は5%となり、 情報統制が強まる中でも「失敗」と答えた人が合わせて17%に上りました。
第1陣のおよそ100人がすでに出発し、2日、南東部のザポリージャでウクライナ側の担当者と合流する予定だということです。
また、安全に避難させるための人道回廊を開設し、全員を同じドネツク州内の東部にある村に移したとしたうえで、ウクライナ側に行くことを希望する人は国連や赤十字国際委員会に引き渡されたとしています。
およそ230キロを車列で移動し、現地時間30日の朝、製鉄所に到着したということです。 ただ、安全上の理由から、現時点では詳細について明らかにできないとしています。
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