ファッションブランドやSNSなどの大手企業がここ数週間で相次いで、米ラップ歌手のイェ(別名カニエ・ウェスト)氏との契約を打ち切っています。
ウェスト氏は10月初め、パリで開いたファッションショーに「White Lives Matter(白人の命は大切)」の文字が入ったTシャツ姿で現れ、数人の黒人モデルにも同じ文字入りの装いをさせていました。
さらに、今月放送したポッドキャストの番組では「オレが反ユダヤ的なことを言っても、アディダスはオレを落とせない。どうだ?」と言い放つなど、問題発言を連発。警官に押さえつけられて死亡した黒人男性ジョージ・フロイド氏については、警官の暴行ではなくフェンタニル乱用によって死亡したと主張しました。
一連の反ユダヤ的発言を受け、ウェスト氏と契約していた企業には、行動を起こすよう圧力がかかりました。
スポーツ用品メーカーの独アディダスは24日、ウェスト氏との契約を即日打ち切ると表明。
同社が「Yeezy」のブランドで展開していた商品の販売や製造は中止し、ウェスト氏と同氏の会社への支払いも中止します。これにより、10~12月期の売り上げは2億4600万ドル(約365億円)の打撃を受けるとしています。