国連人道問題調整事務所(OCHA)は25日、エチオピア当局の情報として、同国南部ゴファで発生した壊滅的な地滑りの死者がすでに250人を超え、500人に達する恐れがあると明らかにした。
地滑りは今月21日と22日に発生し、エチオピア史上最も多くの犠牲者を出している。同国はアフリカで2番目に人口が多い。
OCHAによると、現場周辺ではさらに地滑りが起きる可能性が高く、住民を安全な場所に避難させる必要があると指摘している。一帯には5歳以下の子どもが少なくとも1320人、妊娠中あるいは授乳期にある女性が5293人いるという。
OCHAは、エチオピア政府による避難計画が最終段階にあると明らかにした。
現場では住民やボランティアらが捜索活動を続けている。現場をとらえた写真には、1日の捜索活動が終わった後に悲嘆にくれる住民らが写っている。
地質調査で、エチオピアは雨季に地滑りが発生しやすいことが示されている。OCHAは先月、同国南部などの一部ではここ数カ月、大雨による洪水で多くの人が避難を余儀なくされていると報告書で指摘していた。
OCHAの昨年11月の発表によると、同国では昨年、洪水や地滑りで少なくとも43人が死亡した。