インドネシアのスラウェシ
島で
発生した
地震の
被害について、
専門家が
衛星の
データを
使って
解析したところ、
被害の
大きいエリアは、
沿岸の
都市パルを
中心に
南北およそ150
キロにわたって
帯状に
広がっているとみられることがわかりました。
山口大学応用衛星リモートセンシング
研究センターの
長井正彦副センター
長らの
研究グループは、
先月28
日に
発生したインドネシアのスラウェシ
島中部の
地震の
被害の
広がりについて、
地球観測衛星「だいち
2号」が
地震の
前と
後に
観測した
データを
使って
解析しました。
解析はおよそ50m四方ごとに観測されたデータを基に行われ、地表の変形が地震の後で大きくなるにつれ赤色で示されています。
その結果、建物の倒壊や地滑りなどの被害で地表が大きく変形したエリアは、沿岸の都市パルを中心に南北およそ150キロにわたって、帯状に広がっているとみられることがわかりました。
このエリアは、USGS=アメリカ地質調査所が、地震を引き起こしたと推定した断層沿いに広がっているということです。
地表が変形したエリアは海にも達しているとみられ、グループは海底でも地すべりなどが起きている可能性があると指摘しています。
長井副センター長は「海底で地滑りなどが起きて津波が発生した可能性も考えられる。広い範囲が被害を受けていて、さらに解析を進め復旧活動に生かしていきたい」と話しています。