韓国のムン・ジェイン(
文在寅)
大統領は、
韓国軍の
創設記念日を
前に
開かれた
式典で
演説し「
国民の
生命と
安全を
脅かす、いかなる
行為に対しても
断固として
対応する」として、
国防力の
強化を
進める考えを
強調しました。
一方、
北朝鮮軍が
韓国の
漁業指導船の
乗組員を
射殺したことには
直接言及しませんでした。
韓国では来月1日に韓国軍の創設記念日となるのを前に、25日にソウル近郊のイチョン(利川)にある軍の施設で式典が開かれ、ムン・ジェイン大統領が演説しました。
この中でムン大統領は、来年度の国防予算案が今年度に比べて5.5%増え、およそ52兆9000億ウォン、日本円にして4兆7000億円余りに上ることに触れました。
そのうえで「警戒態勢をより強化し国民の生命と安全を脅かす、いかなる行為に対しても断固として対応する」と述べ、国防力の強化を進める考えを強調しました。
一方、朝鮮半島西側の黄海で、一時、行方が分からなくなった韓国海洋水産省に所属する漁業指導船の乗組員を今月22日、北朝鮮軍が海上で射殺したことには直接言及しませんでした。
南北関係の改善を目指すムン大統領は、今週、国連総会でのビデオ演説で、朝鮮戦争の終戦宣言の実現を呼びかけたばかりで、北朝鮮を過度に刺激することを避けた形です。
しかし、北朝鮮軍によって韓国の公務員が殺害されたことに、国内では衝撃が広がっていて、ムン政権は難しい対応を迫られそうです。