2日、
愛知県の
新東名高速道路でトラックが
観光バスに
追突しバスの
運転手2人が
死亡した
事故で、トラックの
運転手が
福岡と
横浜を
2往復するなど、
長距離運転を
繰り返しながら
12日間連続で
勤務していたことがわかりました。
警察は、
会社側の
安全管理に
問題がなかったかなどを
引き続き
調べています。
2日未明、
愛知県岡崎市の
新東名高速道路の
上り
線で、
故障して
道路脇に
止まっていた
観光バスにトラックが
追突し、
道路に
出ていたバスの
運転手2人が
側壁とバスの
車体に
挟まれて
死亡しました。
警察は、トラックの運転手で福岡市博多区の齋藤信夫容疑者(57)を過失運転致死傷の疑いで逮捕し、詳しい状況を調べています。警察によりますと、「何も覚えていない」と供述しているということです。
勤務先の福岡県須恵町の運送会社の事務所によりますと、齋藤容疑者は、2日まで12日間連続で勤務し、その間、各地を経由しながら福岡と横浜を2往復するなど、長距離運転を繰り返していたということです。
これについて、会社側はNHKの取材に対し「出発前の先月30日に行った点呼では健康状態に問題はないと判断していた」と話しています。
警察は3日、会社の事務所を捜索していて、トラックの運行や安全の管理に問題がなかったかなどを引き続き調べています。
トラック運転手 事故前の勤務実態は
運送会社の事務所への取材から、事故の前の齋藤容疑者の勤務実態が浮かび上がってきました。
2日続けて休みを取ったあとの先月21日、齋藤容疑者は、荷物を積んだトラックを運転して福岡県須恵町の事務所を出発し、500キロ近く離れた愛媛県新居浜市に向かいました。
翌22日の未明に新居浜市の取引先に到着。その後、岡山県倉敷市、愛知県一宮市で荷物の積み降ろしを繰り返しながら、23日の朝、横浜市に着きました。
その日の午後、横浜をたって、翌朝は大阪に。そこから神戸市や福岡県筑後市を経由して、最初の出発から4日たった25日の昼ごろ、福岡の事務所に戻りました。
しかし、荷物を積み込んで、その日の午後、再び事務所を出発します。愛媛、岡山、愛知、横浜、大阪、神戸を経由する同じルートをもう一度回り、29日の昼前に福岡県の事務所に戻りました。この日の午後、8日ぶりに自宅に帰ったと見られるということです。
そして、翌30日の正午すぎに事務所を出発。これまで同様、愛媛、岡山を経由して愛知県一宮市に入り、1日の午後10時半ごろ、横浜に向けて移動を開始。事故が起きたのは、翌未明の午前2時ごろのことでした。