原子力施設から
出る
放射性物質などについて
研究している
富山大学の
施設がサイバー
攻撃を
受け、
研究者のパソコンから
研究成果や
個人情報が
流出したおそれがあることがわかりました。サイバー
攻撃を
受けたのは、
原子力施設からの
排水などに
含まれる
放射性物質の
測定や
回収などの
技術開発を
行う
富山大学の
研究施設、「
水素同位体科学研究センター」です。
大学によりますと、去年11月、所属する複数の研究者に機密情報を狙った「標的型メール」が送りつけられ、研究者1人のパソコンがウイルスに感染しました。大学が調査した結果、このパソコンから、東京電力福島第一原発で発生した汚染水の処理に関する研究成果や、共同研究者などおよそ1400人分の名前やメールアドレスの個人情報などが、外部に流出したおそれがあるということです。
この問題はことし6月、外部機関からの指摘で発覚しましたが、富山大学は今月になるまで、個人情報が流出したおそれのある研究者やその所属先に連絡していなかったということです。富山大学の鈴木成巳総務部長は「関係者への連絡が遅れ、申し訳ない。
流出したおそれのある研究内容はすでに学会などで発表されたもので、機密情報はないと聞いている。今後、再発防止に努めたい」としています。