20日夜遅く、
北九州市にある
大学病院で、
患者に
投与されていた
点滴と
未使用の
点滴の
合わせて
3つの
容器に
穴が
開いているのが
見つかった
事件で、
容器の
穴は
針のようなもので
刺して
開けられたと
見られることがわかり、
警察は
異物などが
混入されていないか
調べています。
20日夜11時半ごろ、
北九州市八幡西区にある
産業医科大学病院の
9階の
消化管内科などが
入る
病棟で、
患者に
投与されていた
点滴の
容器に
穴が
開いているのを
巡回中の
看護師が
見つけ、
病院が
調べたところ、
同じ
9階のナースステーションのカートの
中にあった
未使用の
点滴の
容器2つにも
穴が
開いていました。
病院や警察によりますと、点滴を受けていたのは個室に入院中の50代の男性患者で、とくに異常は見られないということです。
警察によりますと、点滴の容器の穴は、いずれも針のようなもので刺して開けられたと見られ、中の液が漏れ出していたということです。病院では20日の日中には、同じ9階にある薬品などの保管庫の鍵の束や、鎮痛剤として使う向精神薬のアンプル2本が無くなっていることがわかり探していたということです。警察は器物損壊と盗みの疑いで捜査し、点滴の容器に異物などが混入されていないか調べています。
病院長「多大な心配かけおわび」
事件を受けて産業医科大学病院では午前11時から佐多竹良病院長らが記者会見し、佐多病院長は「家族のみなさまに多大なご心配をおかけしおわびします。このようなことが二度と起きないよう再発防止を検討したい」と述べて謝罪しました。
病院によりますと、点滴の容器の穴は針で刺したような比較的、小さなもので、そのうちの1つは透明の容器の側面に開いていたということです。産業医科大学病院では、横浜市の病院での事件を受けて、院内の巡回や点滴の容器に異常がないかの確認などを徹底していたということで、今回の事件を受け、管理態勢の見直しなどを検討するとしています。
患者から不安の声
産業医科大学病院では、事件を知った通院患者などから不安の声が聞かれました。消化管内科に通っているという女性は「3年ほど通っていて事件があったからといって病院を変えるわけにはいかないので心配です」と話していました。また、病院の近くに住んでいるという女性は「横浜の事件をまねしたのでしょうか、心配しています」と話していました。