オレオレ
詐欺で
だまし取られた
現金を
運んだ、
都内のバイク
便業者に対し、
国土交通省が
警視庁からの
情報をもとに、
立ち入り
監査を
初めて
行ったことがわかりました。オレオレ
詐欺などで、バイク
便で
現金を
回収する
手口による
被害が
急増していて、
警視庁は、
業者を
監督する
国土交通省と
連携を
強化する
方針です。
立ち入り
監査を
受けたのは
東京・
新宿区のバイク
便業者で、
警視庁によりますと、ことし
3月に
孫を
装う、うその
電話を
受けた
都内の
70代の
女性から
現金3000万円を
受け取って、
犯人側に
運んだとして
警視庁の
捜索を
受けました。
この業者が、現金を運んだ認識があったことは認められませんでしたが、バイク便業者に義務づけられている、運転手の指導を行った記録が保存されていないなど、安全規則に違反している疑いがあるとして、業者を監督する国土交通省に情報を提供し、関東運輸局が立ち入り監査を行ったということです。
今回、警視庁が情報提供した背景には、オレオレ詐欺などで、バイク便で現金を回収する手口による被害が都内で相次ぎ、ことしは先月まででおよそ5億7000万円と、去年の同じ時期の3倍以上に急増していることがあり、中には詐欺グループが現金を回収するために、バイク便業者を作った疑いがある事件も起きているということです。
オレオレ詐欺などの特殊詐欺で、警視庁からの情報をもとに、国土交通省がバイク便業者に立ち入り監査を行うのは初めてで、警視庁は、国土交通省と連携を強化する方針です。
バイク便業者 現金入っていないかの確認徹底を
立ち入り監査を受けたバイク便業者は、NHKの取材に対して「だまし取られた現金とは知らずに運んでしまったが、運転手には現金が入っていないかの確認を徹底させて防いでいきたい。監査では、運転手の健康状態の把握が不適切などの指摘を受けたので、会社として真摯(しんし)に受け止め、是正をしていきたい」とコメントしています。