1週間前の
今月22日に
発生した
福島県沖を
震源とする
地震では、
地震発生からおよそ
2時間後に
仙台港で
高さ
1メートルを
超える
津波が
観測されました。これについて
専門家のグループは
震源に
近い
福島県の
沿岸で
反射した
津波が
浅い
海底を
通過して
徐々に
高さを
増しながら
仙台港に
入ったため、あとから
津波が
高くなった
可能性があると
分析しています。
今月22日に
福島県沖で
発生したマグニチュード
7.
4の
地震では
当初、
福島県の
沿岸だけに
津波警報が
発表されましたが、
地震発生から
2時間余りが
経過した
午前8時3分に、
東日本大震災以降、
全国で
最も
高い
1メートル
40センチの
津波が
仙台港で
観測され、
気象庁は
宮城県に
出していた
津波注意報を
津波警報に
引き上げました。
この津波について、防災科学技術研究所地震津波火山ネットワークセンターの青井真センター長のグループは東北の太平洋側などの沖合に設置している海底津波計のデータを分析しました。
このうち、仙台港から南東におよそ60キロの沖合に設置された海底津波計で、地震発生からおよそ1時間10分後の午前7時10分ごろ、海面が30センチ程度、上昇しているのが観測されたということです。
研究グループによりますと、これは震源近くで発生したあと福島県の沿岸で反射した津波と見られ、このあと、浅い海底を通過し、徐々に高さを増しながら仙台港に入ったため、地震発生からしばらく時間がたったあとに仙台港で高い津波が観測された可能性があると分析しています。
青井センター長は、「沖合のデータを観測することで津波が反射し、時間がたってから仙台港に来たことがわかった。今後、沖合の津波観測網がさらに整備され、震源により近い場所のデータが得られるようになれば津波の予測精度の向上につながる」と話しています。