博多はかたの大だい規模きぼ陥没かんぼつ ２にか月かげつ前まえに地盤じばん沈下ちんかの懸念けねん指摘してき

この中なかで、専門せんもん家かの１いち人にんが「掘削くっさくに伴ともなって地盤じばん沈下ちんかが起おきればかなり危あぶない」と指摘してきしたうえで、「設計せっけいを変更へんこうし、トンネルの位置いちを下さげたとしても心配しんぱいだ」と懸念けねんを示しめしていました。また、別べつの専門せんもん家かは「地盤じばんにもろい部分ぶぶんがあり、工事こうじでどのような亀裂きれつが入はいるか予測よそくするのは難むずかしい」としたうえで、「亀裂きれつによって地下ちか水すいが流れ込ながれこめば地面じめんの沈下ちんかにつながる」と指摘してきしていました。このほか、現場げんばの地層ちそうは平たいらではなく複雑ふくざつな形かたちをしているとして、注意ちゅういを促うながす意見いけんもありましたが、慎重しんちょうに工事こうじを進すすめることで設計せっけい変更へんこうは承認しょうにんされました。

原因げんいんを調査ちょうさしている国くにの専門せんもん家かの委員いいん会かいは、設計せっけい変更へんこうが妥当だとうだったかどうか、調しらべるものと見みられます。

専門せんもん家か「風化ふうかでもろくなっている部分ぶぶんも」

大だい規模きぼな陥没かんぼつが起おきたＪＲじぇいあ-る博多はかた駅前えきまえの地下ちかの地質ちしつについて、専門せんもん家かは、市内しないおよそ３さん０ぜろ０ぜろ０ぜろか所かしょのボーリング調査ちょうさのデータを基もとに推定すいていした結果けっか、固かたい岩盤がんばんであっても、過去かこの風化ふうかでもろくなっている部分ぶぶんがあると指摘してきしています。

現場げんばで行おこなわれていた地下鉄ちかてつの延伸えんしん工事こうじでは、陥没かんぼつを防ふせぐため、地下ちか１いち６ろくメートル付近ふきんまである、地下ちか水すいを多おおく含ふくむ軟やわらかい地層ちそうを避さけて、その下もとの固かたい岩盤がんばんを掘ほり進すすめることになっていましたが、大だい規模きぼな陥没かんぼつが起おきました。

九州きゅうしゅう大学だいがく大学院だいがくいんの元もと助じょ教きょうで地質ちしつ学者がくしゃの下山しもやま正一しょういちさんは、活かつ断層だんそうについて調しらべるため、以前いぜん、福岡ふくおか市内しないで行おこなわれた、陥没かんぼつ現場げんばを含ふくむおよそ３さん０ぜろ０ぜろ０ぜろか所かしょのボーリング調査ちょうさのデータを基もとに、地下ちかの状況じょうきょうを推定すいていしました。その結果けっか、掘ほり進すすめていた岩盤がんばんのうち軟やわらかい地層ちそうと接せっする地層ちそうは、およそ４よん０ぜろ万まん年ねん前まえの地殻ちかく変動へんどうで隆起りゅうきしたあと、一定いっていの期間きかん、空気くうきに触ふれて風化ふうかしたことでもろくなっている部分ぶぶんがあると指摘してきしています。

現場げんばの工事こうじをめぐっては、ことし８月はちがつ、トンネル上部じょうぶの深ふかさを当初とうしょよりおよそ９きゅう０ぜろセンチ下さげ、軟やわらかい地層ちそうとの間まにおよそ２にメートルの間隔かんかくを空あける設計せっけい変更へんこうも行おこなわれていました。

下山しもやまさんは「トンネルを掘ほったことで、風化ふうかした部分ぶぶんや付近ふきんの岩盤がんばんが上うえにある土砂どしゃの重おもみに耐たえられず、崩くずれた可能かのう性せいがある」と指摘してきしています。