原発げんぱつ事故じこ賠償ばいしょう費用ひよう 新規しんき参入さんにゅう事業じぎょうしゃ負担ふたんくに委員いいんかい方針ほうしん

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Dec 9, 2016 16:12
Furigana
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東京とうきょう電力でんりょく福島ふくしまだいいち原子力げんしりょく発電はつでんしょはい事故じこ賠償ばいしょうなどの費用ひよう総額そうがくいちちょうえんあまりにふくらむ見通みとおしとなりました。こうした費用ひようまかなうための制度せいど見直みなおしを検討けんとうしてきたくに委員いいんかいきゅうにち賠償ばいしょう費用ひよう一部いちぶ電力でんりょく自由じゆうあらたに参入さんにゅうした事業じぎょうしゃにも負担ふたんもとめるなどの方針ほうしんしめしました。経済けいざい産業さんぎょうしょう委員いいんかいは、東京とうきょう電力でんりょく福島ふくしまだいいち原発げんぱつはい事故じこ賠償ばいしょう費用ひようまかなうための制度せいど見直みなおしを検討けんとうしていて、きゅうにち会合かいごう今後こんご方針ほうしんしめしました。

それによりますと、はい費用ひようについては、くに管理かんりする基金ききんあらたにもうけることにします。東京とうきょう電力でんりょくがあげた収益しゅうえきからお金おかね積み立つみたはい費用ひようてることにしています。そのさい本来ほんらい電気でんき料金りょうきん値下ねさげにつながるぶんはい費用ひよう支払しはらいにまわ制度せいど変更へんこうおこなうことにしています。

また、賠償ばいしょう費用ひようについては、一部いちぶ送電そうでんせん利用りようりょうである「託送たくそうりょう」に上乗うわのせすることで、大手おおて電力でんりょくだけでなく、電力でんりょく自由じゆうあらたに参入さんにゅうした事業じぎょうしゃにも負担ふたんしてもらう仕組しくみに見直みなおすとしています。

一方いっぽう負担ふたんえる新規しんき事業じぎょうしゃ配慮はいりょして大手おおて電力でんりょく会社かいしゃからやす電気でんき調達ちょうたつできるよう、あらたな電力でんりょく取引とりひき市場しじょうをつくることも盛り込もりこんでいます。

経済けいざい産業さんぎょうしょうは、この方針ほうしん沿って必要ひつよう法律ほうりつ省令しょうれい改正かいせいおこなうことにしていますが、原発げんぱつ保有ほゆうしない新規しんき事業じぎょうしゃ電気でんき利用りようする消費しょうひしゃなどからは費用ひよう負担ふたん反発はんぱつする意見いけんていて、どう理解りかいていくかが課題かだいとなりそうです。

ほとんどの利用りようしゃ負担ふたんぞう

原発げんぱつ事故じこ関連かんれん一連いちれん制度せいど見直みなおしによって電気でんき利用りようしゃは、電気でんき料金りょうきん支払しはらを通をつうじて負担ふたんえることになります。まず、はいにかかる費用ひようは、一義いちぎてきには東京とうきょう電力でんりょく負担ふたんします。しかし、費用ひよう巨額きょがくふくらんだことで東京とうきょう電力でんりょく契約けいやくしている利用りようしゃにも負担ふたんおよぶことになります。

東京とうきょう電力でんりょく今後こんご、コスト削減さくげんなどの経営けいえい改革かいかくすすめることで送配そうはいでん部門ぶもんでよりおおくの利益りえきをあげることを目指めざすとしています。本来ほんらい利益りえきえれば電気でんき料金りょうきん値下ねさげにつながりますが、今回こんかい制度せいど見直みなおしでは、そのまま値下ねさげには使つかわず、はい費用ひようにまわすことができるようにします。おも東京とうきょう電力でんりょく契約けいやくしているひとは、これまでのようには値下ねさげのメリットをけられないことになります。

一方いっぽう原発げんぱつ事故じこ賠償ばいしょう費用ひようについては、いま仕組しくみでも東京とうきょう電力でんりょくだけでなく、原発げんぱつ保有ほゆうしている大手おおて電力でんりょく会社かいしゃ原発げんぱつ事業じぎょう規模きぼおうじて費用ひよう一部いちぶ負担ふたんしています。この仕組しくみで、たとえば昨年度さくねんど東京とうきょう電力でんりょくいちぜろぜろおくえんあまり、関西かんさい電力でんりょくさんいちおくえん九州きゅうしゅう電力でんりょくいちろくきゅうおくえん負担ふたんしています。中国ちゅうごく電力でんりょく北陸電力ほくりくでんりょく沖縄おきなわ電力でんりょくのぞ大手おおて電力でんりょく各社かくしゃ契約けいやくしているひとは、こうした費用ひようがそれぞれ電気でんき料金りょうきん上乗うわのせされているのです。

一方いっぽう、ことし4月しがつ電力でんりょく小売こうりの自由じゆう以降いこう新規しんき事業じぎょうしゃ契約けいやくしているひと賠償ばいしょう費用ひよう負担ふたんしていませんでした。この制度せいどおおきくわります。電気でんき利用りようしゃ不公平ふこうへいしょうじるのは問題もんだいだとして、今回こんかい制度せいど見直みなおしによって新規しんき参入さんにゅうした電力でんりょく事業じぎょうしゃあらたに負担ふたんすることになります。

経済けいざい産業さんぎょうしょう試算しさんでは、新規しんき事業じぎょうしゃ契約けいやくしているひとは、よんねん平成へいせいさんねんからよんぜろねんにわたって電気でんき使用しようりょう平均へいきんてき家庭かていひと月ひとつきたりいちはちえん上乗うわのせされる見通みとおしです。また、沖縄おきなわ電力でんりょくのぞくほかの大手おおて電力でんりょく会社かいしゃ契約けいやくしているひと今後こんごおなじくひと月ひとつきたりいちはちえん電気でんき料金りょうきん上乗うわのせされることになり、ほとんどの電気でんき利用りようしゃ負担ふたんぞうとなるかたちです。

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